出版社内容情報
名著にある美しい日本語を解説!
文豪が名著で用いた美しい日本語を厳選し、その言葉の意味や醍醐味を、薀蓄も交えて解説する。
平仮名でしか表せない和語の柔らかな語感と、もとは異国語である漢字を血肉化した熟語たちの重厚で凛とした響き合い。日本語の持つこれらの美しさを愛し、誇りに思わない日本人はいないであろう。しかし、これらの美しさは、優れた文学や随想、評論、論文、そして会話などに実際に使われたとき、その文脈の中でこそ、何にも増してまばゆいばかりに輝く。
▼芥川龍之介『神神の微笑』、三島由紀夫『剣』、川端康成『古都』……。本書は、文豪たちの優れた作品の中にきらりと輝く美しい言葉を、前後の文章とともに厳選し、その作品の中であえてその言葉が使われている意味合いも含めて、解説している。
▼例えば、「あいろ」「ますらお」「つづら折り」「おとなう」「居合腰」「たゆとう」「あやかし」「一散走り」など。手紙に、スピーチに、日常会話に、一度は使ってみたい、残していきたい、言葉の宝物。
[1]一度は使ってみたい美しい日本語
●あいろ
●朝まだき
●舂く ほか
[2]じっくり味わいたい美しい日本語
●あたら夜
●あやかし
●倉皇と ほか
[3]人に伝えたくなる美しい日本語
●居合腰
●一散走り
●小気が利く ほか
[4]作品がより深くわかる美しい日本語
●いざよう
●岡惚れ
●燦として ほか
[5]残しておきたい美しい日本語
●面伏せ
●徒渉る
●のっぴきならない ほか
内容説明
芥川龍之介『神神の微笑』、森鴎外『智恵袋』、三島由紀夫『剣』、川端康成『古都』…。文豪たちの優れた作品の中にきらりと輝く美しい言葉を、文章とともに厳選し、味読する。
目次
1 一度は使ってみたい美しい日本語
2 じっくり味わいたい美しい日本語
3 人に伝えたくなる美しい日本語
4 作品がより深くわかる美しい日本語
5 残しておきたい美しい日本語
著者等紹介
鵜川昇[ウカワノボル]
1920年、東京都生まれ。東京高等師範学校(現・筑波大学)卒業。公立高校などの国語教師を15年間務めた後、1964年、桐蔭学園開校と同時に校長に就任。桐蔭学園高校、同中学校校長、桐蔭横浜大学学長、桐蔭学園理事長、およびドイツ桐蔭学園理事長を兼任。独自の指導方法で東大をはじめ一流大学に全国有数の合格者数を誇るほか、夏の高校野球での優勝をはじめとするスポーツでの活躍、日本の歴史・伝統を生かす学術・芸術施設の充実など、文・武・芸の三道教育をめざす人間教育で注目を集める。また、神奈川県教育委員長、中教審臨時委員などを務め、教育行政にも積極的に発言してきている。特に最近は、中等教育学校を設立し、一貫教育による学校教育の改革・充実を図るほか、教育者としての原点である国語教育の見直しによる日本人教育・人間教育に情熱を注いでいる
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及川まゆみ