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クモはなぜ糸から落ちないのか―自然から学ぶ“安全”と“信頼”の法則

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  • サイズ 新書判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569634524
  • NDC分類 485.7
  • Cコード C0245

内容説明

「朝グモは福を呼ぶ」などの言い伝えが示すように、古くからクモは神秘的な生物とされてきた。その活動をつねに支えるのが「クモの糸」。よくもまあ、こんな細い糸に命を預けられるものだ。じつは彼らは、危機管理のスペシャリストだったのだ!翻って私たちは、何を信頼して生きているだろう。他人を、社会をどのように信じ、どう対応したらよいのか。四億年もの長い進化を経て培われたクモの知恵から、時代の変化を読み解く術を学ぶ。予測困難で複雑な現代にあって、忘れていた大切なことを教えてくれるクモの驚くべき生態学。

目次

第1章 クモの驚くべき行動(クモの挙動に驚く;知られざるクモの正体 ほか)
第2章 クモから学ぶ危機管理と信頼性(クモから学ぶ危機管理の能力;クモの糸から学ぶ信頼性 ほか)
第3章 人間はどこに信頼を置くのか(信頼できる領域;信頼できない領域 ほか)
第4章 どのようにすれば時代が読めるか(変化を先読みできるのか;現実の動きにどう対応するのか)

著者等紹介

大崎茂芳[オオサキシゲヨシ]
1946年兵庫県生まれ。大阪大学理学部高分子学科卒業、同大学院理学研究科博士課程修了。理学博士、農学博士。神崎製紙(現・王子製紙)、マイカル商品研究所所長、島根大学教授を経て、現在、奈良県立医科大学医学部教授。専門は生体高分子学、高分子物理化学。クモの糸を繊維材料としてネクタイを編む可能性に着目、同時にクモの生態を研究しつづけ、その成果が国内外から注目を集めている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

手押し戦車

10
蜘蛛は他の種と同じ場所に巣を作っても獲物が取れない。ニ番手には利益がないばかりか、居場所もない。誰かの後塵を拝するような分野で勝負をしても未来はない。戦うなら自分が最も得意な分野。一番手なら自分の進む道を決めることができる。二番手で楽をしてしまう代償は、自分に決定権がなくなるという高すぎるものになる。莫大な借金も、経営にうまく使えば、決して悪い事ではないが、ビジネスは一寸先は闇。一時期は高収益を謳歌したが消え去った企業は数知れない。蜘蛛の糸は二重構造になっていて安全余裕率を高めてる。投資の心得とは蜘蛛の糸2014/07/04

ペペロニ

2
もっとクモの生態知りたかったかな。でもクモの糸の話から、線形、非線形に話を広げて、社会やこれからの時代を考えるという展開は面白かった。2014/06/01

Humbaba

1
自分が行った分だけ効果が出る線形部分のみを信頼して,入れた力とその結果得られる効果とが比例しないような非線形な部分は無視することが,安全や信頼につながる.2010/02/05

Kanbukyoukou

0
こちらの方の非線形という単語はかなり意味合いが違う。 というか、途中からクモが登場しなくなるし。2015/10/27

見ぇーた

0
クモはなぜ糸から落ちないのか?多分ヒトが見ていない時に落ちていると思う。猿も木から落ちるのだから。そう年中落ちていては仕事にならないから、やはり落ちにくい構造、行動にはしているのだろう。命綱があるということは、落ちることもあるということだ。絶対に落ちないなら、命綱はいらない。ヒトが山登りや高所で行動する時に命綱を付けるということはクモから学んだのだろう。著者はクモが糸から落ちたら「死ぬ」を連発しているが、そう簡単には死ぬわけない。詳しい計算は出来ないが、クモが巣を張る高さと体重からたぶん死なない。 2025/02/27

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