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憲法で読むアメリカ史〈上〉

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  • サイズ 新書判/ページ数 290,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569633619
  • NDC分類 253
  • Cコード C0230

出版社内容情報

1789年の誕生以来、民主主義をかたちづくってきた憲法や個々の判例から、アメリカという国のあり方を歴史物語として読み解く。

「国のかたち」はいかに見直されるべきか。建国200年で、辺境の小国から超大国となったアメリカ。その国柄を表す最高法規・合衆国憲法は、自主独立の精神を今なお堅持している。

▼だが、その運用をめぐっては論議の連続であった。連邦と州での権限争い、奴隷制度をめぐる南北の対立、二度の世界大戦や冷戦下での言論の自由……。国のあり方そのものを揺るがす時代の要請に対し、憲法はいかに解釈・修正されてきたのか。

▼ロイヤーであり、駐米公使も務める著者が、憲法を通じて合衆国の歴史を物語る。

▼<上巻の主な内容>最高裁、大統領を選ぶ/アメリカ合衆国憲法の誕生/憲法批准と『ザ・フェデラリスト』/憲法を解釈するのはだれか/マーシャル判事と連邦の優越/チェロキー族事件と涙の道/黒人奴隷とアメリカ憲法/奴隷問題の変質と南北間の緊張/合衆国の拡大と奴隷問題/ドレッド・スコット事件/南北戦争への序曲/連邦分裂と南北戦争の始まり/南北戦争と憲法

●第1章 最高裁、大統領を選ぶ 1 
●第2章 最高裁、大統領を選ぶ 2 
●第3章 アメリカ合衆国憲法の誕生 
●第4章 憲法批准と『ザ・フェデラリスト』 
●第5章 憲法を解釈するのはだれか 
●第6章 マーシャル判事と連邦の優越 
●第7章 チェロキー族事件と涙の道 1 
●第8章 チェロキー族事件と涙の道 2 
●第9章 黒人奴隷とアメリカ憲法 
●第10章 奴隷問題の変質と南北間の緊張 
●第11章 合衆国の拡大と奴隷問題 
●第12章 ドレッド・スコット事件 
●第13章 南北戦争への序曲 
●第14章 連邦分裂と南北戦争の始まり 
●第15章 南北戦争と憲法 

内容説明

「国のかたち」とはいかにして見直されるべきか。建国二百年で、辺境の小国から超大国となったアメリカ。その国柄を表す最高法規・合衆国憲法は、自主独立の精神を今なお堅持している。だが、その運用をめぐっては様々な論議の連続であった。連邦と州での権限争い、奴隷制度をめぐる南北の対立、二度の世界大戦や冷戦下での言論の自由…。国のあり方そのものを揺るがす時代の要請に対し、憲法はいかに解釈・修正されてきたのか。ロイヤーであり、駐米公使も務める著者が、憲法を通じて合衆国の歴史を物語る。

目次

最高裁、大統領を選ぶ
アメリカ合衆国憲法の誕生
憲法批准と『ザ・フェデラリスト』
憲法を解釈するのはだれか
マーシャル判事と連邦の優越
チェロキー族事件と涙の道
黒人奴隷とアメリカ憲法
奴隷問題の変質と南北間の緊張
合衆国の拡大と奴隷問題
ドレッド・スコット事件
南北戦争への序曲
連邦分裂と南北戦争の始まり
南北戦争と憲法

著者等紹介

阿川尚之[アガワナオユキ]
1951年(昭和26年)、東京に生まれる。慶応義塾大学法学部政治学科中退、米国ジョージタウン大学スクール・オブ・フォーリン・サーヴィス、ならびにロースクール卒業。ソニー、米国法律事務所を経て、1999年から慶応義塾大学総合政策学部教授、2002年から在アメリカ合衆国日本国大使館公使(広報文化担当)。他に西村総合法律事務所顧問、ヴァージニア大学ロースクール客員教授、ジョージタウン大学ロースクール客員教授、同志社大学法学部招聘講師を歴任
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

那由田 忠

20
アメリカ憲法が5ヶ月もかけて法の専門家など60名ほどの叡智が集まったものとわかる。この部分は少ないが、インディアンの地を不法に奪った話の後、大部分が奴隷をめぐる北と南の対立から南北戦争までの話。対立がいかに深刻であったかと共に、リンカーンの強権発動で南に聳立した連邦政府の力が強大化して今日のアメリカが生まれたのである。最高裁判決の結果で政治が揺れ動く様とそれでも進む歴史の流れを確認できる。2018/09/16

ヤギ郎

14
アメリカ史を憲法の立場から語る一冊。はじめはゴア対ブッシュ事件の司法判断。その後,憲法制定から南北戦争まで語られる。連邦最高裁判所がキーワード。日本へ持ち込まれた統治すステムの淵源を垣間見ることができる。2019/04/03

中島直人

10
アメリカの政治システムは、予めあるべき完成形が決められているのではなかった。その時、その時の状況に応じて、裁判官、政治家が、その信念に基づいて組み上げられてきたことが良く分かる。その柔軟性、ダイナミックさには驚かされる。2014/05/22

kiiseegen

6
アメリカ史を知るに良書は無いものかと思っていたところ本書を知り熟読。上巻では建国から南北戦争終結までが纏められ非常に分かりやすい。戦後処理から始まる下巻も楽しみ...。2024/04/29

富士さん

4
初めて読んだ時、憲法の運用という切り口で描くと、複雑怪奇なアメリカ史が、かくも明快になるのかと感動した覚えがあります。それを介して見ると、リンカーン大統領のゲティズバーグ演説の精神が、民主主義的な理念の宣言であると同時に、民主主義を擁護する合衆国政府の絶対的な優越と独裁的な権力行使の正当化にあるという側面も見えて来ます。憲法というのは条文よりも、矛盾や葛藤を必然的に含む現実の中でどのようにその精神を運用して行くかがすべてで、それを担当してきた最高裁や法律家たちの意義はとても大きいのだと痛感します。2017/11/11

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