出版社内容情報
注目される「有事法制」の本質と問題点に迫る。
紛争が相次ぐ国際社会において、日本はいかに緊急事態に対応していくのか。国会論議が注目される「有事法制」の本質をわかりやすく解説。
北朝鮮問題や国際テロなど、緊張高まる国際情勢のなか、驚くことに日本では、侵略や攻撃に対処するための法律が整備されていない。戦後半世紀、米国の「被保護国」として維持してきた平和のあり方に、いま見直しが迫られている。
▼「有事」に予想される自衛隊の活動範囲や在日米軍との連携、それらを統轄する内閣・国会に必要な権限とは。そして、私たち個人の人権はどれほど保障、場合によっては制限されるのか。
▼最悪のシナリオを想定し、自らの手で安全を守るための「有事法制」の要諦と問題点に迫る。
▼【内容】なぜ日本は侵略されなかったのか/有事法制の究極の目的は人権保障/テロや不審船も視野に入っている/国会で問題になった「武力攻撃事態」の定義/周辺事態と武力攻撃事態が重なったら/戦争が始まったら自衛隊だけでは国防は難しい/緊急事態に私権はどの程度制限されるのか/もし敵の上陸が始まったら/国民の支持なき法律は机上の空論に終わる
●第1章 有事法制とは何か
●第2章 武力攻撃事態対処法案の中身
●第3章 いざというとき、どこまで対処できるか
●第4章 そのとき自衛隊はどう動くか
●第5章 有事法制のゆくえ
内容説明
北朝鮮問題や国際テロなど、緊張高まる国際情勢のなか、驚くことに日本では、侵略や攻撃に対処するための法律が整備されていない。戦後半世紀、米国の「被保護国」として維持してきた平和のあり方に、いま見直しが迫られている。「有事」に予想される自衛隊の活動範囲や在日米軍との連携、それらを統轄する内閣・国会に必要な権限とは。そして、私たち個人の人権はどれほど保障、場合によっては制限されるのか。最悪のシナリオを想定し、自らの手で安全を守るための「有事法制」の要諦と問題点に迫る。
目次
第1章 有事法制とは何か(国連憲章は自衛権の行使を認めている;有事法制は自衛隊と国民が協力するルール ほか)
第2章 武力攻撃事態対処法案の中身(当初なかった「武力攻撃事態対処法案」;有事における国と地方の役割分担とは ほか)
第3章 いざというとき、どこまで対処できるか(内閣総理大臣は「有事」に対応できるか;安全保障会議には制服組を参加させるべき ほか)
第4章 そのとき自衛隊はどう動くか(武力攻撃事態の予想されるシナリオとは;最初の段階では武器使用は限定される ほか)
第5章 有事法制のゆくえ(平時は「オフ」にしておく規定を現行法に設ける;災害対策基本法が応用できる範囲は広い ほか)
著者等紹介
森本敏[モリモトサトシ]
1941年東京都生まれ。防衛大学卒業後、防衛庁入庁。1979年には外務省に入省し、在米日本国大使館一等書記官、情報調査局安全保障政策室長など安全保障の実務を担当。1992年野村総合研究所入社。その後、慶応義塾大学、中央大学両大学院の非常勤講師、客員教授などを経て、現在、拓殖大学教授、PHP総合研究所主席研究員。専門は安全保障、軍備管理、国際政治
浜谷英博[ハマヤヒデヒロ]
1949年稚内市生まれ。国士舘大学大学院政治学研究科博士課程を経て、1993年同大学日本政教研究所教授、1997年から松阪大学教授。専攻は比較憲法、防衛法。PKO協力法、周辺事態法、テロ対策特措法などの国会公述人や参考人を務める
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