出版社内容情報
ガダルカナル島をめぐる日米軍の死闘を描く。
死闘むなしく日本軍がガダルカナルからの撤退を決めた時、太平洋戦争の戦局は米国側へと大きく転回した! 力作戦史ドキュメント。
1942年、ミッドウェイ海戦で連合艦隊が敗北を喫した時から、すべては始まった。何が始まったのか? それは、戦いの実相を軍の上層部が隠蔽し、天皇や国民に正確な情報を与えなくなったという、軍の頽廃が、である。このような精神状況の中で、ガダルカナル争奪戦は始められた。最初から、必ずしも負け戦と決まっていたわけではない。米軍側も、遠く離れた戦場に対する補給体制などは、準備がなされていなかったし、何よりも、指揮官たちが、まだ日本軍に対して恐れをいだいており、腰をひきがちの指揮をおこなっていたからである。しかし、日本陸海軍のエリートたちは、この状況をまったく見抜けず、的外れな作戦を次々と展開してゆく。ついに、詰まるところは、米軍の自信回復となり、戦場からの撤退やむなし……。と相成ったのである。本書は、現代の日本の状況にも通じる感のあるこの戦いを、当代一流の戦史家が描いた、力作戦記である。
[第1章 八月]
●「上陸」の項
●「突撃」の項
●「全滅」の項
●「揚陸失敗」の項
●「意見具申」の項
[第2章 九月]
●「空母雷撃」の項
●「辻参謀赴任」の項
[第3章 十月]
●「戦艦突入」の項
●「迂回作戦」の項
●「空母対空母」の項
[第4章 十一月]
●「捲土重来」の項
●「戦艦沈没」の項
●「船団潰滅」の項
[第5章 十二月]
●「ドラム缶」の項
●「御膳会議」の項
内容説明
米軍を侮り、誤断をくりかえす、陸海軍エリートたち。「戦いの神」は、ついに日本を見放した。待望の戦史長編。
著者等紹介
半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年、東京生まれ。1953年、東京大学文学部卒業。同年、文芸春秋入社。以来『週刊文春』『文芸春秋』各編集長、出版局長、専務取締役等を歴任。1993年、『漱石先生ぞな、もし』で第十二回新田次郎文学賞を受賞。1998年刊の『ノモンハンの夏』(文芸春秋)では、第七回山本七平賞を受賞した
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感想・レビュー
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