PHP新書<br> 「ODA」再考

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PHP新書
「ODA」再考

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  • サイズ 新書判/ページ数 235p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569624600
  • NDC分類 333.8
  • Cコード C0231

出版社内容情報

血税の無駄遣いとも言われるODA(政府開発援助)。中国、ベトナム等での疑惑の使途、矛盾だらけの日本の政策を糾し、本来の意義を明示する。

●第1部 アメリカのODA戦略 
●第2部 「ODA超大国」日本の実態 
●第3部 実例・疑惑と矛盾のODA 
●第4部 ODA再考

内容説明

年間、一兆数千億円を超える日本のODA(政府開発援助)支出。不況と財政赤字に苦しむ国が、なぜこれほどの公的資金をつぎこむのか。認知も感謝もされていない、総計三兆円超の対中ODA。貧しき村へは届かない援助。一党独裁国家・腐敗政権への資金供与…。本書では、中国、ベトナムを例に疑惑と矛盾だらけの実態をレポート。同時に、こうした結果を導く、日本の特異な対外援助システムを指摘。「法の整備」「要請主義の廃止」「支出半減」など具体的な提言を通して、ODAの意義を根本から問い糾す。

目次

プロローグ ODAショック
第1部 アメリカのODA戦略(自国民の利益のために;戦後アメリカのヨーロッパ復興援助 ほか)
第2部 「ODA超大国」日本の実態(被援助国から援助国へ;バブルODA ほか)
第3部 実例・疑惑と矛盾のODA(矛盾だらけの対中ODA;中国へのODA供与は必要なのか ほか)
第4部 ODA再考(対中ODAゼロ・ベース予算の提唱;ODA外交の虚実 ほか)

著者等紹介

古森義久[コモリヨシヒサ]
1941年東京生まれ。慶応義塾大学卒業後、ワシントン大学院留学を経て、毎日新聞社会部記者、サイゴン・ワシントン両特派員、政治部編集委員を歴任。1987年に産経新聞社に移り、ロンドン・ワシントン両支局長、初代中国総局長を経て、2000年12月からワシントン駐在編集特別委員。1981~82年、米国カーネギー財団国際平和研究所上級研究員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

牛タン

2
そもそも論としてODAは援助と成果の因果性が明確でない。日本のODAに限定すると、冷戦構造下での反共政策、経常黒字の還元という2つの意味がなくなった。特に現状の援助は、基本法がなく拘束力のない大綱しかない、大綱の原則も守られていない、要請主義で日本の独自性がない、一貫した理念や政策がない、無償が少ない、関与省庁が多すぎる、民間への援助が少ない、外交の一部として機能していない、外部監査制度の不在などと批判。具体例に共産主義国の中国、ベトナムへの援助や独裁政権のケニアへの援助を挙げる。2019/03/18

Hayato

0
ODAって善業みたいだけど、元はと言えば日本人の血税だから本当はもっと戦略がないといけないし、怒らないといけない部分だなと思った。2015/08/21

taming_sfc

0
古森義久氏による2002年の著作。中国の台頭、日本の経済的不況、鈴木宗男氏の一連の問題、といったこの時代の背景もあって、ODAに対する非常に厳しい批判・改善点の提示、がなされる。特に、中国、ベトナム、ケニアなどに対するODA供与に対する批判は、舌鋒鋭く、この種の立場の意見があることを十二分に踏まえて今後の国際環境協力のあり方を考えるべきだと痛感した。著者の批判的視点に全面的に賛意を表すものではないが、こういう意見が他方であることでODAについての国内の議論が深まるのだろう。2010/11/13

kk

0
日本のodaは他の政策同様現状維持の考え。過去の予算、政策を踏襲が主。欧米同様、本当に必要な支出に絞り適宜、支出金の大幅な見直しが必要だろう。

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