出版社内容情報
国民の意識改革をいかに行なうかの最終構想。
日本の危機を回避する方法は、中央集権から脱却し政治や行政の生産性を高めることしかない。地域主権への最終構想を具体的に提示する。
日本の混迷・混乱は、中央集権すなわち「社会主義」的体質によるものであり、この社会主義国家・日本を改革しなければ、わが国に活力を甦らせることは不可能である。そのためには、今日の「富士山型政治構造」から「日本アルプス型政治構造」に変え、それぞれが自分の足で立つ自主独立型の地域主権・統治構造を構築していかなければならない。これこそが本来の構造改革ということである。
▼こうした考えに立ち、まず「元気がない」日本をつくりだしている問題点を、「破綻寸前の日本の財政」「国はいかに自治体を支配しているか」「自治能力なき地方自治体」などの観点から分析している。そのうえで、地域に活力をもたらすための具体的な提案を行なっている。改革のスケジュールも、2003年に開始し2010年に「州府制」を確立するという具体的なものを、5つのステップに分けて提示している。最後に、巻末資料として「257府の行政区域例」を掲載する。
●序章 地域主権創造のための提言
[第1部]日本に元気がないのはなぜか
●第1章 日本は破綻寸前だ
●第2章 地域主権が日本を救う
●第3章 国はいかに自治体を「支配」しているか
●第4章 自治能力なき地方自治体
[第2部]日本を元気にする具体策
●第5章 地方分権一括法では地域主権は実現しない
●第6章 地域主権を創造する
●第7章 地域主権創造のための自治体改革
●終章 地域主権は歴史的な必然
内容説明
旧来型の統治システムを捨て、政治構造を「富士山型」から「日本アルプス型」へ転換しなければ、この国を救うことはできない。
目次
地域主権創造のための提言
第1部 日本に元気がないのはなぜか(日本は破綻寸前だ;地域主権が日本を救う;国はいかに自治体を「支配」しているか;自治能力なき地方自治体)
第2部 日本を元気にする具体策(地方分権一括法では地域主権は実現しない;地域主権を創造する;地域主権創造のための自治体改革)
地域主権は歴史的な必然
著者等紹介
江口克彦[エグチカツヒコ]
PHP研究所代表取締役副社長。昭和15年生まれ。慶応義塾大学を卒業後、松下電器産業に入社。その後PHP研究所。昭和51年より経営を任され、平成6年現職に就任。松下幸之助晩年の22年間、つねにその側で仕事をし、日々の交流のなかで薫陶を受けてきた。大阪大学客員教授、経済同友会幹事(地方行財政委員会委員長)、研究提言機構「世界を考える京都座会」コアメンバー、「歴史街道」推進協議会理事、松下社会科学振興財団専務理事等に就任。また内閣総理大臣諮問機関経済審議会特別委員、松下電器産業株式会社理事等を歴任している
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