出版社内容情報
環境保全の理想型を江戸時代の日本に見出す。
環境にやさしい循環型社会のモデルが、日本の江戸時代にあった。歴史人口学の専門家が、少子化と環境問題の不思議な関係を解き明かす。
人口が横ばいだった18世紀初頭から19世紀前半の日本。この間、人々の生活は着実に向上していった。生活の向上は環境破壊を招くことが多いが、当時の人々はそれを許さず、限られた資源を有効に使い回す「循環型社会」を築き上げたのである。モノが壊れたら修繕して使い、使わなくなったものはリサイクル。そのための専門業者が町を行き来するといった、環境にやさしい社会システムが、そこにあった。
▼経済と人口が臨界点を迎えつつある今こそ、レンタル、リース、リサイクルという発想を持った当時の社会システムと人々の暮らしを見直すべきではないか。二○○年前の社会に、今、必要とされている「持続可能な開発」のヒントが隠されているのである。
▼歴史人口学の専門家が、文明史、そして人口変動の波動の中で「江戸」を捉え、少子化と環境保全の切っても切れない関係を解き明かし、これら問題の解決策を模索する。「環境先進国・江戸」に学ぶ21世紀型生活。
●第1章 文明史における江戸時代
●第2章 成長と開発のメカニズム
●第3章 災害見本市のような時代
●第4章 動物受難のとき
●第5章 開発と産業発展
●第6章 疫病と都市の環境史
内容説明
歴史人口学の専門家が、文明史と人口変動の波動の中で「江戸」を捉え、少子化と環境保全の切っても切れない関係を解き明かす。「環境先進国・江戸」に学ぶ21世紀の地球のあり方。
目次
プロローグ―二十一世紀を読むヒントは江戸時代にあり
第1章 文明史における江戸時代
第2章 成長と開発のメカニズム
第3章 災害見本市のような時代
第4章 動物受難のとき
第5章 開発と産業発展
第6章 疫病と都市の環境史
エピローグ―静止人口へのソフト・ランディング
著者等紹介
鬼頭宏[キトウヒロシ]
1947年、静岡県生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。同大学院経済学研究科経済学専攻博士課程修了。慶応義塾高等学校教諭、上智大学経済学部助教授を経て、現在、上智大学教授。専攻は日本経済史。前近代日本の人口と経済に関する著作、論文が多い
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