出版社内容情報
成熟社会の生き様を江戸っ子ライフに学ぶ。
貧乏でも日々の暮らしを満喫していた江戸の庶民。花々を愛で、粋なファッションを楽しみ、豊かな食材を味わう、成熟社会の生き様を活写する。
明治時代以降、西洋に追いつけ追い越せとばかりに走りに走った日本。しかし、気づいてみればここにきて人々はみな疲れきってしまっているようにみえる。国民はもとより、よかれと取り入れた様々な西欧型の制度も制度疲労を起こしている。どうだろう、もう一度江戸のご先祖さん方の生活スタイルを尋ねてみては。なにか現代の閉塞感にちょっぴり穴を開ける知恵を貸してくれるかも知れない。
▼江戸火消しの棟梁だった祖父と、粋筋からそのおかみさんになった祖母に育てられた著者が、わが身に染みついたお江戸暮らしの肌ざわりを縦横無尽に語りつくす。食生活、園芸、ファッション、リサイクル、旅行、教育……。「野暮はいやだねぇ」「べらぼうめ!」。「いき」で「いなせ」で「おきゃん」で「あだ」な江戸庶民の暮らしがイキイキと眼前に浮かび上がる。
▼江戸時代の暮らしと現代の暮らしを鮮やかに対比させることで、いかに生きるべきかの道筋が明らかになる一冊。
●外食産業の原点、江戸に見た
●華の江戸 花の江戸
●柾目の通った美しさ
●不明なものはほとんどない
●旅行けば……
●寺子屋のお師匠さんどこへ行った
●活字本は永遠に不滅なり
●マッチ一本火事のもと
●矢でも鉄砲でももってこい
●現代のフリーター・江戸のプー太郎
●好いた女房に三くだり半投げられて
●隠居は、隠去ではない
内容説明
当世の閉塞感を打ち破る“元気が出る知恵”江戸っ子の“いき”な暮らしが蘇る。
目次
外食産業の原点、江戸に見た
華の江戸、花の江戸―軒下ガーデニング
柾目の通った美しさ―江戸の評判娘たち
不用なものはほとんどない―理想の循環型社会
旅行けば…―やがて「パック人生」へ
寺子屋のお師匠さんどこへ行った
活字本は永遠に不滅なり
マッチ一本火事のもと―そして誰もいない交番
矢でも鉄砲でももってこい―職人の心意気
現代のフリーター・江戸のプー太郎
好いた女房に三くだり半投げられて
隠居は、隠去ではない―新老人への展望
著者等紹介
中田浩作[ナカダコウサク]
1938年、東京・日本橋生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。読売新聞文化部記者(文化部長、編集局次長)を経て、現在はフリージャーナリスト。「ホタルの里」(三田文学)で第57回直木賞候補
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