出版社内容情報
現代日本の真の環境問題と21世紀への提言。
日本の自然は、絶えず人間の手を経ることで保たれてきた――環境の世紀である21世紀を迎え、自然に対する考え方を根本から問い直す。
21世紀は環境の世紀。そしてその資源は水と土――日本人は古来、急峻な厳しい地形と闘いながら、この資源を作りあげ営々と養ってきた。
▼だが現在、足元を見れば、山村の過疎、水問題、放置された森林……山紫水明と言われた地は「手抜き列島」と化している。このままだと、水は飲めない、森がなくなる、という事態も起こりうる。
▼著者は言う山・川・海・米があるのも、それを守る人がいたから。その守り手の歴史と知恵を人類の生きる術として、世界に伝えていく、それなくして環境は語れない、と。
▼著者は、「水と緑と土は同義語」「水田はダム」との理論を提起したことでも知られ、日本における環境問題の草分け的存在。
▼「割り箸守って緑を守ろう」「スギ、ヒノキを馬鹿にするな」「失業対策も緑化だった」「自然を守るとは自然を利用すること、農林漁業を守ること」……。日本人の自然観を根本から問い直す、環境問題を考える全ての人に読んでほしい一冊。
●序章 環境問題の量と質
●第1章 自然に対する思い違いをしていないか
●第2章 森林はなぜ大切か
●第3章 木を植える文化の国
●第4章 日本人はいつ頃から木を植えてきたか
●第5章 水問題を考える
●第6章 「持続可能な開発」とは何か――自己完結型社会
●第7章 環境問題を考える姿勢
●第8章 環境問題の終着駅、海
内容説明
21世紀は環境の世紀。そしてその資源は水と土―日本人は古来、急峻な厳しい地形と闘いながら、この資源を作りあげ営々と養ってきた。だが現在、足元を見れば、山村の過疎、水問題、放置された森林…山紫水明の地は「手抜き列島」と化している。著者は言う。山・川・海・米があるのも、それを守る人がいたから。その守り手の歴史と知恵を人類の生きる術として、世界に伝えていく、それなくして環境は語れない、と。「自然を守るとは農林漁業を守ること」と説く、全く新しい「環境問題の教科書」。
目次
序章 環境問題の量と質
第1章 自然に対する思い違いをしていないか
第2章 森林はなぜ大切か
第3章 木を植える文化の国
第4章 日本人はいつ頃から木を植えてきたか
第5章 水問題を考える
第6章 「持続可能な開発」とは何か―自己完結型社会
第7章 環境問題を考える姿勢
第8章 環境問題の終着駅、海
著者等紹介
富山和子[トミヤマカズコ]
1933年群馬県生まれ。早稲田大学文学部卒業。現在、立正大学教授、日本福祉大学客員教授。環境問題の草分けで、水問題を森林の問題にまで深めたこと、「水田はダム」との理論を提起したことでも知られ、その総合的な研究は富山学と呼ばれる。自然環境保全審議会委員、林政審議会委員など多数歴任。「富山和子がつくる日本の米カレンダー」を制作
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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