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PHP新書
環境問題とは何か

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569618463
  • NDC分類 519
  • Cコード C0230

出版社内容情報

現代日本の真の環境問題と21世紀への提言。

日本の自然は、絶えず人間の手を経ることで保たれてきた――環境の世紀である21世紀を迎え、自然に対する考え方を根本から問い直す。

21世紀は環境の世紀。そしてその資源は水と土――日本人は古来、急峻な厳しい地形と闘いながら、この資源を作りあげ営々と養ってきた。

▼だが現在、足元を見れば、山村の過疎、水問題、放置された森林……山紫水明と言われた地は「手抜き列島」と化している。このままだと、水は飲めない、森がなくなる、という事態も起こりうる。

▼著者は言う山・川・海・米があるのも、それを守る人がいたから。その守り手の歴史と知恵を人類の生きる術として、世界に伝えていく、それなくして環境は語れない、と。

▼著者は、「水と緑と土は同義語」「水田はダム」との理論を提起したことでも知られ、日本における環境問題の草分け的存在。

▼「割り箸守って緑を守ろう」「スギ、ヒノキを馬鹿にするな」「失業対策も緑化だった」「自然を守るとは自然を利用すること、農林漁業を守ること」……。日本人の自然観を根本から問い直す、環境問題を考える全ての人に読んでほしい一冊。

●序章 環境問題の量と質 
●第1章 自然に対する思い違いをしていないか 
●第2章 森林はなぜ大切か 
●第3章 木を植える文化の国 
●第4章 日本人はいつ頃から木を植えてきたか 
●第5章 水問題を考える 
●第6章 「持続可能な開発」とは何か――自己完結型社会 
●第7章 環境問題を考える姿勢 
●第8章 環境問題の終着駅、海

内容説明

21世紀は環境の世紀。そしてその資源は水と土―日本人は古来、急峻な厳しい地形と闘いながら、この資源を作りあげ営々と養ってきた。だが現在、足元を見れば、山村の過疎、水問題、放置された森林…山紫水明の地は「手抜き列島」と化している。著者は言う。山・川・海・米があるのも、それを守る人がいたから。その守り手の歴史と知恵を人類の生きる術として、世界に伝えていく、それなくして環境は語れない、と。「自然を守るとは農林漁業を守ること」と説く、全く新しい「環境問題の教科書」。

目次

序章 環境問題の量と質
第1章 自然に対する思い違いをしていないか
第2章 森林はなぜ大切か
第3章 木を植える文化の国
第4章 日本人はいつ頃から木を植えてきたか
第5章 水問題を考える
第6章 「持続可能な開発」とは何か―自己完結型社会
第7章 環境問題を考える姿勢
第8章 環境問題の終着駅、海

著者等紹介

富山和子[トミヤマカズコ]
1933年群馬県生まれ。早稲田大学文学部卒業。現在、立正大学教授、日本福祉大学客員教授。環境問題の草分けで、水問題を森林の問題にまで深めたこと、「水田はダム」との理論を提起したことでも知られ、その総合的な研究は富山学と呼ばれる。自然環境保全審議会委員、林政審議会委員など多数歴任。「富山和子がつくる日本の米カレンダー」を制作
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamakujira

6
禿山を杉林にしたら渓流が復活した、川の上流に植林したら河口沿岸の漁獲高が戻った、などの事例から、環境問題の根源を林業施策に帰結する。都市生活者の無自覚を非難するのはいいとしても、乱開発の責任の一端を負うべき山村生活者を褒めすぎだろう。杉林も保水力は誤解されてるにせよ、生態系保護の観点が欠けてると感じた。ところどころ首をかしげる部分はあるにせよ、本書の目的は問題提起だとすれば、ひしひしと伝わる著者の使命感が暑苦しいけれど、読みやすい良書だと思う。経済的に見ると、土建国家を脱却できるかだな。 (★★★☆☆)2017/08/17

naof

5
タイトルは(私にとっては)全然キャッチーじゃないけど、中身は面白いです。よくありがちな、人間VS自然という図式の宙に浮いたような議論でなく、森林と林業の話、棚田の機能、山と海との縦のつながり、交通、漁民の役割…人間の営みと結びつけて見る環境問題についての話です。2012/04/22

はせこー

3
環境問題は世界規模で対処すべき。 本書を読み終わってから今まで本質を知らなすぎたと感じた。2012/02/17

ゆう

2
『水を考えるなら、皮だけ見たのではだめ、ダムだけ見たのでもだめ、森林だけ見たのでもだめ。その森林を守っている山村の共同体が、どうしたらいきいきとやっていけるかまで、トータルに見ることです』『日本の森林は、いま山村の人たちの善意だけに頼っています。しかも山村の人たちを減らしながら。政府は何もしないで、ただボランティアに助けてもらえといっている。では、政府の存在理由とは何ですか?いったい国土が、ボランティアで守れると思いますか?』2022/01/01

cino

2
すごい壮大なものを読んだ気になる。「伝えたいこと」のある人の本。2014/05/24

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