出版社内容情報
アジアの激動の今を現地取材で明快に活写!
国内外の様々な思惑や圧力に振り回されるアジアで、もはや日本はモデルではなくなった! 激動の生々しい現実を豊富な現地取材で詳報する。
これまでの日本人のアジア観の中には、経済発展のためならば権威主義的な開発独裁体制も、ある程度やむをえないという考え方があった。アジアは日本を先頭とした雁行形態をとっているとの見方もあった。さらに、97年からの通貨危機の回復にあたっても、権威主義的な体制を維持しえたマレーシアなどの方が、民主化に走った国よりも経済的な回復が早かったとの論評もなされた。
▼しかし、そのような考え方は、もはや通用しないと、現地で状況を見続けた著者は言う。グローバリズム直撃と内発的な民主化への圧力とによって、アジアは大きく変わったのだ。もはやアジアの指導者の言う「アジア的価値観」も、その内部から反論され、「日本に学べ」も聞かれなくなった。またアメリカや中国の影響力はさらに強まりつつある。この変動についていけなければ、それが日本がアジアから見捨てられる日なのである。
▼激動のアジアの舞台裏を渾身の現地報告で明らかにする。
●序章 幻想のアジア、甦るアジア
●第1章 アジア通貨危機の実相
●第2章 開発独裁の発展と崩壊
●第3章 インドネシアで何が起きたのか
●第4章 マレーシアの表と裏と
●第5章 アジアが日本を見捨てる
●第6章 キャッシングマシーン 日本
●終章 アジアの夢 日本の夢
内容説明
変貌する“ルック・イースト”、崩壊する“雁行モデル”。日本のアジア観は幻想でしかない。通貨危機からメガワティ政変まで、激動の舞台裏を現地報告。
目次
序章 幻想のアジア、甦るアジア
第1章 アジア通貨危機の実相
第2章 開発独裁の発展と崩壊
第3章 インドネシアで何が起きたのか
第4章 マレーシアの表と裏と
第5章 アジアが日本を見捨てる
第6章 キャッシングマシーン日本
終章 アジアの夢、日本の夢
著者等紹介
湯浅博[ユアサヒロシ]
産経新聞シンガポール支局長。1948年東京生まれ。中央大学法学部卒業、産経新聞社入社、千葉支局を経て政治部、経済部。この間、大蔵省、外務省を担当。1988‐89年プリンストン大学Mid‐Career Fellow。89年ワシントン支局記者、92年外信部次長、95年ワシントン支局長。98年から現職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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