出版社内容情報
痛い、だるい等、体調は悪いのに検査しても異常がないのは「心の病気」? 「原因不明の身体症状」のメカニズムを精神科医が説き明かす。
検査では異常が見つからない「痛み」「だるさ」「耳鳴り」など。これらの症状に悩む人々は内科、整形外科と各科をたらい回しにされたり、また、自らドクターショッピングを繰り返すことが多い。その結果、周囲の人との関係も悪化し、それによりますます症状がひどくなるという悪循環に陥りがちである。
▼これらの病状は「身体表現性障害」として捉えることで、効果的な治療を行うことができるとして、著者はこれまで数多くの臨床に携わってきた。本書ではまず、「自律神経失調症」「心身症」など、これらの症状につけられることの多い病名を分類・評価した上で、日本ではまだ耳慣れない病名である「身体表現性障害」について解説していく。治療において目指すことは、「症状をなくすこと」ではなく、「症状に振り回されない生活を取り戻すこと」であると著者はいう。実際に苦しんでいる人の役に立つだけでなく、体と心のメカニズムを理解する上でも興味深い一冊。
●第1章 原因のわからない苦しみ
●第2章 考えられる病名
●第3章 心の病気か、体の病気か
●第4章 身体表現性障害とは何か
●第5章 「原因不明の身体症状」との付き合い方
内容説明
検査では異常が見つからない「痛み」「だるさ」「動悸」などの諸症状。本書では、このような症状につけられる「自律神経失調症」「心身症」「過呼吸症候群」などの病名を整理して、体と心のメカニズムを分かりやすく解説する。著者によれば、これらの病気は「身体表現性障害」として捉えることで、その症状や経過を適切に把握し、効果的な治療を行うことができるという。各科をたらい回しにされ、また周囲の理解も得られずひとり苦しむ人に、「症状に振り回されない生活」を取り戻す道筋をアドバイスする。
目次
第1章 原因のわからない苦しみ(総合的な視点の必要性;原因不明の身体症状 ほか)
第2章 考えられる病名(自律神経失調症ほか;心身症 ほか)
第3章 心の病気か、体の病気か(診断名をどう理解するか;一般身体科の病名 ほか)
第4章 身体表現性障害とは何か(身体表現性障害の概念について;身体表現性障害の新分類)
第5章 「原因不明の身体症状」との付き合い方(私がクリニックで行っている治療;症状が完全になくならなくてもよい ほか)
著者等紹介
磯部潮[イソベウシオ]
1960年、三重県生まれ。名古屋市立大学医学部卒業。医学博士。臨床心理士。厚生連尾西病院、大同病院、名古屋市精神保健指導センター、厚生連海南病院を経て、現在、いそべクリニック院長、東京福祉大学教授、日本医療福祉専門学校専任講師、愛知県教職員組合メンタルヘルス顧問医。専門は、身体表現性障害、ひきこもり・不登校などの思春期・青年期の精神病理、境界性人格障害の精神病理など。「無床総合病院精神科における身体表現性障害の臨床的研究」で、平成11年度、日本総合病院精神医学会金子賞を受賞した
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