出版社内容情報
「官」を肥大させ「民」をダメにする財投!
2001年4月から新財投制度が始動した。市場原理の導入で行財政の膨張・硬直化は解決するのか。「財投」問題の第一人者による新財投制度の全貌と行方。
道路建設から中小企業向け融資まで、財政投融資制度は、郵便貯金や年金などの豊富な資金を原資として、日本の財政を幅広く支えてきた。だが、この制度は右肩上がりの経済を前提としていたため、いまや限界を迎えている。その一つが特殊法人問題に象徴される行財政の膨張・硬直化である。かくして、2001年4月から中央省庁改革の一環として新財政制度が始動した。はたして旧来の日本の財政の仕組みを変え得るのか。著者はこう述べる。「金融改革の進展とともに、行財政制度を流れる資金と情報の質には大きな変革が迫られており、情報の寡占化から脱却し、情報を積極的に共有する段階を迎えている。そこでは納税者や市場の支店に立って、行政が把握する情報の限定性を認識し、行政組織内の『情報の壁』『国民との壁』を可能な限り克服することが不可欠となる」。本書は、長く国・地方の財政問題と取り組んできた著者が、始めて明らかにする新財投制度の全貌。
●第1章 行財政の構図とパラダイム転換
●第2章 財政投融資の新旧制度交代
●第3章 財政投融資の歴史と90年代の財政政策
●第4章 地方自治体と財政投融資
●第5章 公会計改革と評価
内容説明
道路建設から中小企業向け融資まで、財政投融資制度は、郵便貯金や年金などの豊富な資金を原資として、日本の財政を幅広く支えてきた。だが、この制度は右肩上がりの経済を前提としていたため、いまや限界を迎えている。その一つが特殊法人問題に象徴される行財政の膨張・硬直化である。かくして、二〇〇一年四月から中央省庁改革の一環として新財投制度が始動した。はたして旧来の日本の財政の仕組みを変え得るのか。長く国・地方の財政問題と取り組んできた著者が、初めて明らかにする新財投制度の全貌と行方。
目次
第1章 行財政の構図とパラダイム転換
第2章 財政投融資の新旧制度交代
第3章 財政投融資の歴史と九〇年代の財政政策
第4章 地方自治体と財政投融資
第5章 公会計改革と評価
著者等紹介
宮脇淳[ミヤワキアツシ]
1956年、東京都生まれ。日本大学法学部卒業。参議院事務局、経済企画庁物価局、株式会社日本総合研究所、PHP総合研究所客員研究員等を経て、現在、北海道大学大学院法学研究科教授、同志社大学総合政策科学研究科非常勤講師。総務省政策評価・独立行政法人評価委員会専門委員、内閣府民間資金等活用事業推進委員会専門委員、北海道政策評価委員会委員長。専攻は、行政組織、財政構造、政策形成論
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