出版社内容情報
都市計画の第一人者が「故郷」東京を論ずる!
明治維新の勝者は新橋駅を要に東京西南部、敗者は上野駅を要に東北部に住んだ。鉄道を鍵に首都の変遷を考察する都市工学者の東京私論。
東京の街は多様である。いろいろな性格の街があり、人々の生活も仕事も違う。明治以降東京オリンピックの頃までの百年間に、この違いをつくり出した決定的な力は鉄道にある。先進国のなかで、わが国ぐらい鉄道によって都市の形成が支配された国はない。維新ののち、上野駅に降り立った東日本の人たちと、汐留(現新橋駅)から入った西日本の人たちは、それぞれ下町と山の手の文化をつくる。震災後、中央線と東横線の沿線開発により羅災者たちが移り住み、新しい街、新しい文化が生まれる。戦後、高度成長経済で近県がベッドタウン化し東京圏の人口は爆発的に増え、東京人の生活意識を持つ人は、川越、船橋、厚木、大宮に及んだ。そして今や新幹線が東京圏を半径300キロにまで広げた。「村落型巨大都市・東京」はどこへ向かうのか。東京に生まれて六十年、東京を生命の糧としてきた東京人であり、都市計画の第一人者である著者のユニークな東京文化論。
●第1章 日本列島の東西論
●第2章 東京の東西南北論
●第3章 震災後、拡大する東京
●第4章 戦後の住宅を提供した庶民地主
●第5章 埋立地の活用で日本経済復興を
●第6章 「東京」の中心は南進する
●第7章 「勝者」必滅、「生者」再生の街
●第8章 拡大する東京圏
内容説明
東京ほど鉄道とともに拡大した都市はない。維新ののち、上野駅に降り立った東日本の人たちと汐留駅(現新橋駅)から入った西日本の人たちは、それぞれに下町と山の手の文化をつくる。震災後、中央線と東横線の沿線開発によって罹災者たちが移動し、またそこに新しい文化が形づくられる。そして今や、新幹線が東京圏を半径三〇〇キロにまで拡げ、東京人の生活意識を持つ人は川越、船橋、厚木、大宮に及ぶ。「村落型巨大都市・東京」はどこへ向かうのか。都市計画の第一人者によるユニークな東京文化論。
目次
第1章 日本列島の東西論
第2章 東京の東西南北論
第3章 震災後、拡大する東京
第4章 戦後の住宅を提供した庶民地主
第5章 埋立地の活用で日本経済復興を
第6章 「東京」の中心は南進する
第7章 「勝者」必滅、「生者」再生の街
第8章 拡大する東京圏
著者等紹介
伊藤滋[イトウシゲル]
昭和6年、東京生まれ。昭和30年、東京大学農学部卒。昭和32年、同大学工学部卒。工学博士。昭和56年、東京大学教授。平成4年、慶応義塾大学教授。平成13年、早稲田大学教授。国土審議会、都市計画中央審議会委員。平成7年阪神・淡路復興委員会委員なども務める
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