出版社内容情報
古今集の味わい方から敬語のセンス、漢字書取テスト廃止論まで。奥深くて曖昧で歴史的にも多様な日本語の世界を縦横無尽に論じた24篇。 「ことば」というのは「転変極まりない現象」であり、奥深くて曖昧で多様であることに、その本質と面白さはある……と著者。本書はおなじみリンボウ先生が、日本語にまつわるさまざまなエピソードを発掘・謎解き・新解釈し、縦横無尽に論じ尽くした一冊。▼たとえば、一説に五万字ともいわれる漢字。異体字の数まで含めればとてもその枠には収まらず、「松」も「枩」も「まつ」である。だから何が正しくて何が間違っているかという問題は非常に判断が難しい。ゆえに、重箱のスミをつつくような受験国語の漢字書き取りテストなど、即刻廃止すべきである……等々。▼一見へそまがりで偏屈な24編のエッセイを通して、「最近の若者の言葉遣いはなっていない」「ラ抜きは文法的に間違っている」といった規範意識にとらわれることなく、自分自身の「ことば」についてもっと自覚的であってほしいという大切なメッセージを伝える。 ●第1部 読み書きの基本について考える ●第2部 日本語の響きについて考える ●第3部 言葉の洗練について考える
内容説明
このごろの若いものは、漢字一つ正しく書けないか?もともと手で書かれることを前提としていた漢字には無数の「異体字」があって、何が正しいかは簡単には判断できない。「食う」より「食べる」ほうが丁寧か?二つの言葉は歴史的な背景を異にし、「食う」は普通に考えられているほどぞんざいな語ではなかった。等々、常に変化していて曖昧で、決して一つの物差しでは捉えることができない日本語。その奥深い面白さをリンボウ先生が縦横無尽に講釈する。
目次
第1部 読み書きの基本について考える(漢字は意地悪;過ぎたるは…;お裾分け・おみやげ・おかわり ほか)
第2部 日本語の響きについて考える(隠された快感;白楽天の影;躬恒と子規 ほか)
第3部 言葉の洗練について考える(荷風の憂鬱;薬食いということ;食うか食べるか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
しずかな午後
西澤 隆
Kaz
ヘムレンしば
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- 和書
- パパにさよならできるまで