出版社内容情報
不況脱出後の日本はどのような国になるのか。経済企画庁長官として日本再生に取り組んできた著者が描く21世紀への針路とビジョン。 先ごろ発表されたわが国の国内総生産は二四半期連続でプラス成長だったが、その中身はまだ危ない。景気回復は漸く助走段階に入ったにすぎない。これを立ち止まることも躓くこともなく加速し、未来の繁栄への跳躍につなげるには、あと一押し二押しの政策的努力が不可欠である。 日本経済は、これから本格的な切開手術を行なうのであり、それに耐えるだけの輸血とリンゲル注射が必要である。だが。これはあくまでも全社会的な気質と体質の変革を徹底するものでなければならない。これからの一両年の間に経済構造を効率化し、市場原理を拡げ、就職就業の発想を改め、起業の盛んな世の中を創らなければならないのだ。 今この国に必要なのは、自らに対する自信と未来への夢、そして改革を実現する勇気ある実行である。 経済再生内閣の一員として「日本の改革」に邁進する著者が、来るべき「21世紀日本」への熱い思いとビジョンを、あますところなく記した待望の一冊。 ●日本は変わる ●金融危機に対処する四原則 ●「二〇〇〇年体制」繁栄か衰退か ●昨日と違う明日の日本 ●明日の「日本のかたち」 ●史上最大の浮上作戦 ●人生の四季 ●夜明けの前が一番暗い ●未来の知性はどこに ●地球最大の問題・人口 ●経済演説 ●ソルボンヌ大学での講演 ●平成十年度国民生活白書の公表に当たって ●平成十一年度年次経済報告(経済白書)の公表に当たって ●「経済社会のあるべき姿」についての思考ノート
内容説明
日本経済は、これから本格的な切開手術を行うのであり、それに耐えるだけの輸血とリンゲル注射が必要である。だが、これはあくまでも全社会的な気質と体質の変革を徹底するためのものでなければならない。これからの一両年の間に、経済構造を効率化し、市場原理を拡げ、就職就業の発想を改め、起業の盛んな世の中を創らねばならないのである。それまでは、些事にこだわらず、不安に怯えず、改革に邁進すべきだ。社会の気質が改まり、自由な競争と志ある成功者を讃えるようになれば、起業が盛んになり、暮らしは楽しくなり、明るい未来が拓ける。
目次
日本は変わる
金融危機に対処する四原則
「2000年体制」繁栄か衰退か
昨日と違う明日の日本
明日の「日本のかたち」
史上最大の浮上作戦
人生の四季
夜明けの前が一番暗い
未来の知性はどこに
地球最大の問題・人口〔ほか〕