出版社内容情報
穴のそとは雪の原。寒さと飢えにふるえる子ギツネをのこし、母ギツネは食べ物をさがしにそとへ出ました。その時「チーンドンドン」お稲荷さんの森から祭りの音が聞こえてきました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
61
冬に読むのにぴったりの絵本だと思いました。雪の日のキツネの親子のことを思わずにはいられません。食べ物がない中、のせぎょうで救われたことに安心しました。ちょっと切ないけれど、あたたかい気持ちになる絵本です。懐かしい感じの絵も味があって好きです。2015/11/16
はる
60
好みです。何日も雪が降り続いている山の中。お腹を空かせた子ぎつねのために、母親ぎつねは食べ物を探しに出るのですが…。母子のやりとりが愛情に溢れて微笑ましい。私自身の思い出に重なります。森はなさんの優しい言葉と、梶山俊夫さんの素朴な絵がとてもいい。郷愁を誘う優しい物語。2021/06/10
千穂
39
大寒の頃は山に住む生き物には食べ物もなく辛いことよ。のせぎょうとはそんな頃のお祭り。こんこんさまにさしあげそうろう、と言う言葉が良い。2017/12/04
paf ❤︎
29
梶山さんの絵とお話がぴったり。絵筆で白い絵の具をなぞっただけに見えるのに、ひんやり分厚く積もった雪景色になる。犬に吠えられて鶏を諦めるかあさん。凍った池でため息をつくかあさん。母の愛と、獣や神や精霊が身近だった時代の里山の人間の愛とにほっとする。大きな展開はないが、良い絵本。のせぎょうー載せる行だと思いきや「野施行」。なるほど。2021/06/16
パフちゃん@かのん変更
25
冬の絵本にぴったりですね。大寒の雪の日に読んであげたら最高。雪の日のキツネの親子に思いを馳せ、「のせぎょう」で救われたことにほっとする。いい絵本です。2013/09/29