出版社内容情報
日本の学生の学力低下問題の核心に迫る一冊。
受験勉強は本当に悪なのか?――「ゆとり学習」と「少子化」の影響でますます勉強しなくなる学生たち。日本の教育問題の核心に迫る!
東大生の学力低下が問題視され、また一流私大生の七割以上が二次方程式を解けないというデータが公表されるなかで、かつての文部省や教育関係者が推進してきた「ゆとり教育」。しかし現在、それに伴って始まった新学習指導要領に対して不安・疑問の声が絶えない。
▼そもそも「ゆとり教育」を推し進める論拠は「子どもたちに課せられるカリキュラムが多すぎる」というものだった。しかし、本書が単行本で発売された1999年、著者はすでに国際的に比較しても日本のカリキュラムが薄いことを示した上で、「カリキュラムが減りすぎて学習の連続性が途切れ、勉強がわからなくなる」と指摘していた。
▼今後、さらなる少子化で入試のハードルが下がれば、学生たちはますます勉強しなくなってしまう。そうなれば必然的に国の将来すら危ういものとなるのだ。日本が抱える教育問題の核心に鋭く迫り、現在盛り上がりを見せる学力低下論争の火付け役ともなった一冊。
●序章 学歴社会追放のツケ
●第1章 かくて東大は地に堕ちる
●第2章 「教育改革」の幻想
●第3章 子どもたちを見誤るな
内容説明
東大生の学力低下が問題視され、多くの一流私大生が二次方程式を解けないというデータが公開される中、声高に叫ばれるようになった学力低下問題。今後予想される、少子化の加速で入試のハードルが下がれば、さらに学生は勉強しなくなる。早急な教育再建をなくして、日本の将来はないのだ!「ゆとり教育」など日本が抱える教育問題の核心に鋭く迫り、学力低下論争の火付け役となった話題の書。
目次
序章 学歴社会追放のツケ(ポスト学歴社会の選択)
第1章 かくて東大は地に堕ちる(東大医学部面接入試は愚の骨頂;「東大卒=悪玉」説を排す;学力低下で国が滅びる)
第2章 「教育改革」の幻想(何のための制度改革なのか;受験勉強のすすめ;階層分化が日本を弱体化させる)
第3章 子どもたちを見誤るな(間違いだらけの教育論議;少子化社会は恐くない;アメリカ型子育ての病理)
著者等紹介
和田秀樹[ワダヒデキ]
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、川崎幸病院精神科顧問。一橋大学経済学部非常勤講師(現代経済学)、緑鉄受験指導ゼミナール代表
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