出版社内容情報
古今東西の先人のことばが語りかける叡智とは。
先人が築き上げた果てなき“ことばの森”から、深い叡智を学び取る方途とは。古今東西の金言をもとに、碩学がわかりやすく説き明かす。
人間が長い歴史を経て築き上げてきた、果てしなき“ことばの森”。そのなかを放浪し、すばらしい“ことばの木”に出会い、その木のなかにイデア(本質的な特徴)を発見したときの感動! 著者のそうした感動から生まれた本書は、いわゆる箴言集ではない。著者ならではの深い思索によって、様々なことばの本質をあぶり出してみせる一方、私たちに読書の愉しみ、考えることの喜びを教えてくれる。
▼「人間の知性は明鏡ではなく、意志と感情で曇った鏡である」(フランシス・ベーコン)、「異なった人間には異なった真理がある」(オスワルト・シュペングラー)、「君子は淡くして以て親しみ、小人は甘くして以て絶つ」(荘子)など、心に響くことばをもとに展開される名随筆は、人生や社会の諸問題を考える上で格好の道しるべとなろう。70年代に刊行された著者のライフワーク『ことばへの旅』シリーズを、上下巻にして再刊。上巻では、第一集から第三集を収録した。
●逆境について
●希望について
●あやまちについて
●思索について
●おどろきについて
●ことばについて
●存在について ほか
内容説明
人間の長い歴史を経て築き上げてきた、果てしなき“ことばの森”。その森を放浪し、すばらしいことばの木に出会い、その木のなかにイデアを発見したときの感動!そうした感動から生まれた本書には、平明達意な文章のうちに、ことばの本質に迫った深い思索が見事に織り込まれている。読書の愉しみ、考えることの喜びに出会える名随筆集、待望の復刊。
目次
逆境について―裸でわたしは母の胎を出た。裸でわたしはかしこに帰ろう。(ヨブ記)
希望について―人間は、いかなることにも馴れる動物である。(ドストエフスキー)
あやまちについて―人間の知性は明鏡ではなく、意志と感情で曇った鏡である。(フランシス・ベーコン)
思索について―人間は一本の葦にすぎない。だが、それは考える葦である。(パスカル)
おどろきについて―喫驚したいといふのが僕の願なんです。不思議なる宇宙を驚きたいといふ願です。(国木田独歩)
ことばについて―どんな人間のなかにも、一生のあいだ費い果たすことができないほど多量の沈黙が蔵されている。(マックス・ピカート)
存在について―単純なものこそ、変わらないもの、偉大なるものの謎を宿している。(マルチン・ハイデッガー)
人間の本性について―知る者は言わず。言う者は知らず。(老子)
旅について―門を出れば我も行人秋のくれ(蕪村)
文明について―文明とは港ではなく航海である。そして、これまでのいかなる文明も港に達したことはなかった。(アーノルド・トインビー)〔ほか〕
著者等紹介
森本哲郎[モリモトテツロウ]
1925年、東京生まれ。東京大学文学部哲学科卒、同大学院社会学科修了。朝日新聞東京本社入社、学芸部次長、朝日新聞編集委員を経て、1976年退社。以後、評論、著述に専念。1988年~1992年、東京女子大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふなこ
KAZOO
joe
かさねパパ
まる子ム