出版社内容情報
幕末期、日本滅亡の危機を救った老中の生涯。
ペリー来航により開国派・攘夷派の対立が激化する中、諸大名との協調政策により欧米諸国の圧力から日本を守った大政治家の生涯を描く。
開国維新を断行した救国の宰相・阿部正弘の生涯を描く長編歴史小説である。
▼幼少期から次代の幕政を担うエースとして嘱望されていた阿部は、17歳で家督を継ぎ、25歳で老中就任、27歳にして享保の改革を推進した水野忠邦の失脚の後をうけて老中首座に就く。以後、周囲の期待に応え責務を果たしてきた正弘であったが、西欧諸国の相次ぐ通商要求、さらにはペリー来航という空前の国家存亡の危機に直面する。幕府の対応如何では、内乱あるいは欧米の植民支配に屈するという状況であった。阿部はまず、世界情勢を的確に把握することに努め、対外貿易等の策を慎重に施しながら、一方で国内の開国派・攘夷派の対立エネルギーを見事に封じ込め、国論を開国へと統一していくのである。
▼一部の者から、瓢箪鯰、昼行灯などと酷評されながらも、為政者として如何にあるべきかを常に問い、国家の行末に命をかけた若き宰相を再評価する意欲作である。文庫書き下ろし。
●一人ノ主ヲ求ム
●乱より生ず
●内憂外患
●明日吹く風
●疑獄春秋
●修羅と化す
●瓢箪鯰
●もう一つの黒船
内容説明
開国維新を断行した人物、それが阿部正弘である。水野忠邦の失政の後に老中首座に就いた彼は、黒船来航という空前の国家存亡の危機を、世界情勢の把握に努めつつ、片や国内の攘夷派・開国派という対立エネルギーを見事に封じ込めて乗り切るのである。幼少期から次代を担うエースとして嘱望され、それに応えつつも、39歳という若さで他界した救国の宰相を再評価する意欲作。
著者等紹介
祖父江一郎[ソフエイチロウ]
1945年、群馬県生まれ。神奈川大学第二経済学部卒。横浜市役所勤務の後、通信社記者、フリーライターなどを経て、2000年、『関ヶ原前譜』(角川春樹事務所)で小説家デビュー。徹底した史料検証と深い人間洞察から、独自の歴史解釈をこころみ、歴史エンタテインメント分野における期待の新鋭である
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感想・レビュー
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