出版社内容情報
日本古代史の「常識」を問いなおした意欲作!
聖徳太子は渡来系勢力に操られていた!?――日本古代史の常識にメスを入れ、新たな視点から考察を加えた史論集。古代史ファン必読!
「卑弥呼は魏の策士に暗殺された」「神武東征伝説にはモデルがあった」「日本府は任那を支配していない」「聖徳太子は渡来系勢力に操られていた」「天武天皇は天智天皇の弟ではなかった」「在原業平は反藤原の闘士だった」――以上は、本書に収録されている論考の表題である。教科書的な古代史の記述に慣れた人には、奇をてらったものに見えるかもしれない。だが、こうした解釈は、むしろ学問的に正当と思われる考証によって導き出されたものなのだ。
▼本書は、論拠不十分のまま安易に継承されてきた「通説」に疑問を投げかけ、新たな視点を提示した注目の歴史読み物。日本における原人存在の可能性の問題から、平将門の乱の本当の目的まで、古代史の常識に挑戦した斬新な議論が次々に展開されていく。
▼考古学の成果や近年の様々な学説も紹介しながら、わかりやすい語り口で古代ロマンの世界を読み解いた一冊。
[1]日本列島における原人の存在は否定できない
[2]邪馬台国以前に存在した出雲神政王国
[3]卑弥呼は魏の策士に暗殺された
[4]神武天皇東征伝説にはモデルがあった
[5]秦の始皇帝と大和朝廷成立の関係
[6]朝鮮半島に侵攻した日本軍は存在しない ほか
内容説明
「卑弥呼は魏の策士に暗殺された」「日本府は任那を支配していない」「聖徳太子は渡来系勢力に操られていた」「在原業平は反藤原の闘士だった」―以上は、本書に収録された論考の表題である。何も奇をてらったわけではない。安易に継承されてきた「通説」に慎重な検討を加えた結果、導き出された解釈なのだ。緻密な考証とわかりやすい語り口で、日本古代史の常識に挑んだ注目の歴史読み物。
目次
日本列島における原人の存在は否定できない―つぎつぎと発見されるアジアの原人
邪馬台国以前に存在した出雲神政王国―出雲大社に大国主命がまつられている本当の理由
卑弥呼は魏の策士に暗殺された―邪馬台国の存在を利用した魏・晋の権力者
神武東征伝説にはモデルがあった―纏向遺跡をひらいた吉備からの移住者
秦の始皇帝と大和朝廷成立の関係―古墳はどのようにして生まれたか
朝鮮半島に侵攻した日本軍は存在しない―好太王碑文は「謎の四世紀」を解明できるか
古代文化のふるさとは百済ではなく高句麗にあった―高句麗文化をもたらした秦氏
日本府は任那を支配していない―日朝の史料から、古代日朝関係を考える
聖徳太子は渡来系勢力に操られていた―蘇我氏は渡来人だったのか
ついに天皇陵が発掘された―竹田皇子の墓が推古天皇陵になる〔ほか〕
著者等紹介
武光誠[タケミツマコト]
1950年、山口県防府市生まれ。東京大学文学部国史学科卒業、同大学院国史学博士課程修了。現在、明治学院大学教授。日本史の手法だけでなく文化人類学、科学史等の幅広い視点から日本古代史、日本思想史を研究
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