出版社内容情報
物部氏と天皇家の隠された不思議な関係とは?
神武東征以前、大和には既に大王がいた。物部氏の祖二ギハヤヒである。彼は何処へ消えたのか? 神と鬼との関係から古代史の闇に迫る。
日本史で、時の権力者が天皇の権威を利用した事例は枚挙に暇がない。例えば古代では蘇我氏や藤原氏がその典型だ。ところが権力を得た者たちが、天皇の権威を剥奪せずに温存させたのはなぜか。
▼その謎解きを、日本最古の正史『記紀』の中で「鬼」呼ばわりされ、蔑まれた古代最大の豪族・物部氏と、神格化された天皇家との不思議な関係を手がかりにしながら、隠された真相に迫ろうというのが本書の試みだ。
▼著者はまず、天皇家の祭祀形態に注目する。例えば、神武天皇の誕生日である紀元節で祀られる神が、なぜか『日本書紀』でも鬼扱いされる出雲神だというのだ。どうして天皇家が鬼を神扱いする不可解な現象が起きたのか。その疑問を解く鍵として、伝説の出雲神・ニギハヤヒを祖とし、天皇家の祭祀を取り仕切ったとされる物部氏が登場する。
▼物部氏と天皇家の関係の秘密がさらに解明されれば、神武東征や出雲の国譲りの謎が一気に解決する可能性をも示唆する。
●第1章 循環する王権システム
●第2章 崇る神・入鹿の謎
●第3章 神の一族・物部と出雲の正体
●第4章 ヤマトを建国した鬼の正体
●第5章 もう一つの鬼の国・伽耶と天皇家の秘密
●第6章 鬼がつくった永続する王権
内容説明
日本史の中で、時の権力者が天皇の権威を利用した事例は枚挙に暇がない。例えば古代の蘇我氏や藤原氏がその典型だ。ところが権力を得た者たちが一様に、天皇の権威まで剥奪せずに温存させたのはなぜか?本書は、『古事記』『日本書紀』で「鬼」と烙印を押された古代最大の豪族・物部氏と、「神」格化された天皇家との不思議な関係を手がかりに、その謎解きに挑んだ気鋭の作家による渾身の一冊である。
目次
第1章 循環する王権システム
第2章 祟る神・入鹿の謎
第3章 神の一族・物部と出雲の正体
第4章 ヤマトを建国した鬼の正体
第5章 もう一つの鬼の国・伽耶と天皇家の秘密
第6章 鬼がつくった永続する王権
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県柏市生まれ。歴史作家。仏教美術に魅せられて足繁く奈良に通い、日本古代史を研究。古代をテーマにした書籍を意欲的に執筆している
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