出版社内容情報
江戸深川の料理屋が舞台の時代ミステリー。
江戸深川の仕出し料理屋・立花屋を舞台に事件が……。下働きの少年・元吉の過去に何かある。人情話に定評ある著者の初の時代ミステリー。
人情の機微をさまざまな形で作品に仕上げてきた著者が、はじめて舞台を江戸に移して描く長編時代ミステリー。
▼主人公は、深川で仕出し専門の料理屋・立花屋を営む与七。三人の弟子を使って、四季折々の自慢の料理を供している。ある日、青物市場に買い出しに出かけた与七は、途中、元吉という少年と知り合う。少年は、付け火事件で親兄弟をすべて失った孤児だった。ちょうど下働きがほしいと思っていた与七は、元吉を連れて帰ることに。それから一月が経ち、与七について久しぶりに青物市場を訪れた元吉は、そこで付け火事件の犯人と思しき人物を見かけた。与七はさっそく、岡っ引きの正蔵親分に頼んで犯人捜しを始めるが、事件は武家を巻き込んで意外な方向へと展開してゆく……。
▼ミステリーで味付けされたストーリーに、下町人情の隠し味が冴え、さらに江戸料理が彩りを添える。新境地を開いたエンタテインメントの佳編である。
●第1章 朝の煙
●第2章 橋の上
●第3章 江戸の霧
●第4章 魔の影
●第5章 毒消し
●第7章 拐かし
●第8章 燕の巣
内容説明
江戸深川の仕出し料理屋・立花屋で事件が起きた。下働きの少年・元吉の過去と、何か関係があるらしい。元吉は青物商の伜で、付け火により親兄弟をすべて失い、与七のもとで働いていた。神田多町の青物市場で、探していた人物を見かけた元吉、それを知った与七は…。人情の機微をテーマに様々な作品をものしてきた内海隆一郎が、料理を彩りに添えつつ描き出した、初の長編時代ミステリー。
著者等紹介
内海隆一郎[ウツミリュウイチロウ]
1937年生まれ、岩手県出身。立教大学卒業。出版社勤務の後、フリーの編集者を経て作家となる
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