出版社内容情報
日露決戦の分水嶺を活写する長編戦記小説。
日露決戦における勝敗の分水嶺となった“旅順の戦い”。この一戦を膨大な史料をもとに、ドラマティックに再現した、長編戦記小説。
「私はロシア軍がヴィソーカヤ山と呼んだ二〇三高地の下に立ち、頂上を見上げたとき愕然としたものである。そこには二つの適度に距離を隔てた頂上があり、中央がはっきりした鞍部となっていて、守備側は、それぞれ相互支援が可能なのだ。あの児玉源太郎が陣頭指揮しても、かなりの苦戦を強いられたのは少しも不思議ではないと思われた。私は、この古戦場を訪れて、過去に経験したことのない印象を抱く。それはこれまでフィールドワークしてきた、200以上の古戦場では感じなかった、背筋の震えてくるような強い感激であった」――と、著者は、まえがきに書く。堅固な堡塁に強大な兵力、名実ともに「東洋一の要塞」である旅順。乃木希典率いる日本軍は、奮闘空しく、何度もはね返される。累々たる死傷者、苦悩する司令部……。一方、ロシア軍側でも、予想を上回る日本兵の勇戦に、緊張を募らせていた。日露戦争の勝敗を決めたと言われる激戦の全容を描く歴史小説。
●第1章 前哨戦
●第2章 旅順の攻囲
●第3章 総攻撃前夜
●第4章 第一回旅順攻撃
●第5章 第二回旅順攻撃
●第6章 第三回旅順総攻撃
●第7章 開城
内容説明
堅固な堡塁に強大な兵力、名実ともに「東洋一の要塞」である旅順。乃木希典率いる日本軍は、奮闘空しく、何度もはね返される。累々たる死傷者、苦悩する司令部…。一方、ロシア軍側でも、予想を上回る日本兵の勇戦に、日を追うごとに緊張感を募らせていた。日露戦争の勝敗を決定したと言っても過言ではない、この激戦の模様を、臨場感あふれる筆致で描き上げる、長編歴史小説。
著者等紹介
柘植久慶[ツゲヒサヨシ]
1942年愛知県生まれ。1965年慶応義塾大学法学部政治学科卒。在学中より、コンゴ動乱やアルジェリア戦争に参加。1970年代初頭よりアメリカ特殊部隊に加わり、ラオス内戦に従軍する。1986年より作家活動に入る。著書多数
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