出版社内容情報
鎌倉時代を代表する傑僧・日蓮の波瀾の生涯。
鎌倉時代中期、独自の激しい宗教活動を展開し、現代においても多くの信者を持つ傑僧・日蓮。その波瀾万丈の生涯を描く長編伝記小説。
日蓮宗の開祖として現代にも大きな影響力をもつ僧・日蓮。彼が出現するまで、仏教はこの世に対する解釈の一つにすぎなかった。日蓮が、「法華一乗」の立場をとなえたあとから、仏教は、この世の解釈ではなく、この世の構成原理になったのである。この世の構成原理が言語によって表現されたもの、それが「法華経」であると彼は考えた。つまり、「法華経」に対して、不二、最高の価値を与えたのである。このことによって、「法華経」の存在の意味が劇的な変化を遂げ、それにつれて、仏教そのものが、新しい光を与えられることになった。日蓮は、仏教の「激しい改革者であり、開拓者」だったのである。本書では、仏教を考える上で非常に重要な位置をしめる、この傑僧の孤高の生涯を、その生い立ちから終焉まで、わかりやすい文体と、親しみやすい語り口で、ドラマティックに描き上げる。仏教に関心のある人のみならず、日本史、日本思想史に関わる人にもお勧めの一冊である。
●第1章 清澄寺
●第2章 決意
●第3章 鎌倉遊学
●第4章 比叡山
●第5章 法華経
●第6章 立正安国論
●第7章 信徒の輪
●第8章 捕縛
●第9章 佐渡
●第10章 身延山
内容説明
法華経に対して、独特の解釈をほどこし、それまでの仏教者の誰もが考えなかった、不二、最高の価値を与えた日蓮。彼によって、法華経の存在の意味が劇的な変化を遂げ、それにつれて、仏教そのものが、新しい光を与えられることになった。本書は、現代にもおおいに影響力をもつ孤高の傑僧の生い立ちからその死までを、わかりやすく、かつ、ドラマティックに描く、長編歴史小説。