出版社内容情報
忠臣蔵の悪玉とされた男、その真実の姿とは。 これまで「忠臣蔵」の悪玉とされてきた吉良上野介。しかし彼は本当に悪人だったのか? 上野介の真実の姿に迫る書き下ろし歴史小説。 忠臣蔵といえばTVや芝居で毎年の恒例行事。また、来年度のNHK大河ドラマにもとり上げられた。その根強い人気の秘密は、赤穂浪士=正義、悪の勧善懲悪の図式に胸をすく思いがするからであろう。 さて、問題はその吉良上野介である。彼は本当に悪人だったのか? そうではないと著者はいう。上野介は幕府の策謀に翻弄された、悲しき犠牲者であったと。著者の推理はこうである。幕府の側用人・柳沢吉保は、自分の領地で製塩業を興そうとした。そこで当時もっとも技術の進んでいた赤穂藩の製法を探らせようと、自分の名を秘して上野介を派遣したのである。そこで、赤穂藩内における上野介に対する猜疑心が一挙に高まってしまったのである。その後の展開は周知の通りである。 著者は忠臣蔵は単に赤穂藩と吉良家だけの問題ではないという。将軍綱吉、側用人柳沢吉保、御三家、上杉家など、それぞれの思惑が複雑に絡み合った政争劇だったのである。
内容説明
上野介は「けっして口外するでないぞ」と釘をさし、息子の綱憲に話し始めた。「柳沢吉保様は御領地で製塩を始めるため、儂に赤穂藩の製塩法を探らせたのじゃ。それ以来、赤穂の儂への恨み、あらぬ噂は募るばかり…」―これまで専ら悪役とされてきた上野介は実は悲劇の名君だった。朝廷、将軍綱吉、側用人柳沢吉保、御三家など、複雑な政争劇を通して見たまったく新しい忠臣蔵。
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