出版社内容情報
「十年一日のように平々坦々と生きる」。深い洞察力で“山本日本学”を確立した著者が、自らの人生観を静かに語る珠玉のエッセイ集。
内容説明
「山本日本学」をうち立て、戦後思想史に大きな一石を投じた著者。その独特な視点はどこから生まれたのか。本書は、幼年期を送った昭和初期の世相や、何事も「控え目」を心がけた父母の教え、九死に一生を得たフィリピンでの軍隊体験など著者の原点が描かれている。変革の時代にあって「静かなる視座」を持ち、十年一日のごとく平々坦々と生きる大切さを教えてくれる珠玉のエッセイ集。
目次
クジラとりの末裔
ガタンガリガリ「あっ痛い」
「楊子と塩と番茶だ」
「患者は不意に現われるもの」
一兵士としての真実
「歯科外出」と「地方」
最後の歯科外出
「おれもカマボコ要員か」
門司からマニラまで四十五日
意味なき「マル秘」〔ほか〕