出版社内容情報
見えないものを観る“眼”とは何か、人生とは、運命とは……。東洋学の泰斗として戦前戦後の政財界トップに多大な影響と示唆を与え続けた著者による注目の遺稿集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuma Usui
21
5年ぶりに再読。「知識、見識、胆識」については、試験勉強に力を入れるほど違いを意識させられる気がする。知識を見識や胆識に昇華していきたい。「命」について、自分がどんな素質能力を天から与えられているか、それを称して「命」と言う。それを知るのが命を知る「知命」。知ってそれを発揮していく、自分を尽くすのが「立命」。との言葉が特に印象的だった。また再読するとき新たな発見があると思う。2023/09/25
Yuma Usui
12
非常に示唆に富む内容。「長期的、多面的、根本的」の三原則で考える事。「知識」を単なる大脳皮質の作用として捉え、それを体験や悟りにより判断を行う「見識」に昇華する重要性を説き、更に実行や決断を行う「胆識」を備える事。理想や目標を「志」として持つ事は大事だが、永続化して「操」とする事。などの教えは特に有用と感じた。読書と実践を交互に繰り返し身に付けたいと思う。2018/05/05
大先生
3
安岡正篤先生の本で爆笑するとは思いませんでした。坪内逍遥は散歩じゃない、毛沢東は「けざわひがし」じゃない、空前絶後は午前中に空腹で午後に気絶することじゃない!特に、けざわひがし…思い出すだけでニヤニヤしてしまいます。 囚われの人に水と皿に載せた食料をやると、「溫」になるとか勉強になりました。2020/04/08
ちなつパパ
3
神保町の古本屋街で手に入れ積読本にしていました。安岡正篤師のことは、中村天風師・森信三先生とともに「日本思想家三大巨人」と、わたしく勝手にお呼びしております。さて本書は、初版1985年わたしく24歳のときに発刊された本です。当時に出会いたかったなぁ〜と思わず声が洩れてしまいそうな内容です。「知識・見識・胆識」「切磋琢磨の三原則」「日用心法(15か条)」「友情論7か条」「素心規」だけに絞って読んでみても人生に資すること大と思います。「座右の書」がまた一冊増えました。2013/01/17
yuhgle
2
思っていた以上に深かった。いつか再読だなぁ。藤原基家という歌人は知らなかったが「神こそは 野をも山をも 作りおけ 人に誠の 道をふめとて」は凄い良いと思う。(200p)神こそは野をも山をも作ったものである。なぜ作ったかといえば、人に誠の道をふめとて。2015/12/30