内容説明
激動の幕末期、今日の国際摩擦などとは比較にならないほど強大な外圧の下でまさに水平線に沈もうとしていた日本―だが、その「日をまた高々と昇らせた」のは、徳川譜代の藩士ではなく外様の志士たちだった。長州毛利藩の大債を整理し、維新回天の軍資金をつくった村田清風、長崎警備の禍を転じて、国内無双の軍備を持ちながら武装中立の藩是を守った鍋島直正など、薩長土肥を初めとする維新パワーの原動力となった男たちの生きざまと思想を説き、近未来日本の進路を示す力作。
目次
第1章 実力主義で維新の軍資金をつくった毛利重就と村田清風(長州)
第2章 会社更生法?と洋学で雄藩を再建した調所笑左衛門と島津斉彬(薩摩)
第3章 人材開発で歴史を変えた野中兼山と吉田東洋(土佐)
第4章 技術革新で覇権に割り込んだ鍋島直正と古賀穀堂(肥前)
終章 デモクラシー日本を構想した横井小楠と吉田茂のあいだ



