内容説明
「正をもって合し、奇をもって勝つ」―『孫子』にみる兵法の最重要原則は、事業経営の要諦でもある。つまり「正攻法」と「奇襲作戦」、相対立する兵法の二大原則の止揚効果を収めることが、混迷のビジネス社会を生き抜く戦略となるからだ。兵法研究の第一人者が、川中島の合戦、太平洋戦争など古今東西の軍事戦略を分析し、勝利への鉄則をあますところなく説き明かす。
目次
第1部 基礎編(正奇は二ならず;兵法の二大鉄則;「奇」にうとい日本人;正と奇の意義を探る;正と奇を支える基本条件)
第2部 実戦編(山本五十六の奇襲眼;情報は奇襲の必須条件;正奇の戦略は、戦力の認識から;駐蒙日本軍の正義の奇道)
第3部 活用編(商戦マニュアル『三十六計』;奇計の神髄、楠木戦法;世紀の戦略家、織田信長;「正」をふんでキューバ危機を克服;新商品創造の発想原則)