出版社内容情報
グリマー・クリークの町では、毎年必ず住民の誰かに「奇跡」が起きる。映画監督を夢見るロージーは、その「奇跡」をドキュメンタリー映画にして、町のフェスティバルで上映することを思いつく。その裏には、生まれてから一度も会ったことのない父親(俳優)をフェスティバルに招待したいという切ない願いがあった。親友たちの協力を得て制作を始めるが、撮影はトラブル続き、親友とはケンカ別れ、頼みの母には新しい恋人ができそう、父親からはメールの返事が来ない……と八方ふさがりだ。大切な人に危険が迫って初めて「奇跡」の本当の意味に気づくロージー。12歳の少女の揺れる心が繊細に描かれる物語。巻末に、物語に出てくるお菓子のレシピつき。
内容説明
グリマー・クリークでは、毎年、町のだれかに「奇跡」が起きる。映画監督をめざすロージーは、そのなぞにせまるドキュメンタリー映画を撮りたいのだが、撮影は思うように進まなくて…。―ひとりの少女が、「奇跡」の意味に気づくまでをえがくハートウォーミングな物語。
著者等紹介
ハックニー,ステイシー[ハックニー,ステイシー] [Hackney,Stacy]
アメリカの作家。バージニア州で生まれ育つ。ウェイクフォレスト大学とバージニア大学ロースクールに学ぶ。『グリマー・クリークの奇跡』は、彼女のデビュー作にあたる
渋谷弘子[シブヤヒロコ]
県立高校で英語を教えたのち、翻訳の道に進む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
73
YA。映画監督になりたいロージーは父親から贈られたカメラで映画撮影に挑戦しているが失敗続き。住んでいる町、グリマークリークでは1年にひとり「奇跡」が起こるという。ロージーは奇跡についてのドキュメンタリー映画を作って、まったく会いに来てくれない父親を呼び寄せようと考えた。だけど親友のカムもヘンリーも、ロージーの思う通りに動いてくれない。”誰も自分の映画に協力してくれない”と、ローリーは焦り悩む▽海外YAらしい目玉をぐりっとまわすなんて表現何回も必要?古典映画紹介や奇跡や宝探しなど題材は良いのに読みにくかった2023/01/31
けんさん
26
『みんな悩んで大きくなった…よね?』 YA作品。 映画監督を夢見る12歳のロージー。 町の「奇跡」を映画にしようと、 二人の親友の協力のもと制作を始めるが… 自分の思い通りにいかずにモヤモヤするロージー。 みんな、こんな時期を経験してきたんだな〜2023/02/18
しおり
22
映画を自ら製作する女の子、ロージー。彼女がアメリカ版中2病のような自己中心な考えから、終盤に色んな経験を経て少し大人へとステージをあげていく様には安堵しました。何せ途中のロージーの映画制作に関する内容が長すぎて…。「奇跡は説明して分かるものではなく、誰かの為に身を尽くした時に起こる」という本質にたどり着く前に疲れました💦2023/01/30
星落秋風五丈原
20
町で起こる奇跡をドキュメンタリー映画にしようとするロージーは苦手な保安官と母親が恋愛関係に落ちそうでひやひや。しかし父マイケルにきてもらいたいという動機が先走って母親や親友ともうまくいかなくなってしまう。表紙絵の子、12歳にしては大人びてないか。2024/07/26
joyjoy
14
町におこる「奇跡」の意味とは?奇跡というと特別なこととして受け止めてしまうけれど、当たり前のようなことが実は奇跡だったりするんだよね。例えば我々が今此処に在ることとか。そんな思いに初めて至ったときの心高ぶるような感じを、ちょっとだけ思い出させてもらった。はじめに主なキャストの紹介はあるが、登場人物が多いので、町のひとたちについての紹介もあれば、もう少し読みやすいかも。気になったベーコン入りチョコチップクッキーや、そのほか作中に登場したお菓子レシピがいくつか巻末にあり、嬉しかった。作ってみたい。2023/04/28




