内容説明
あんたには望みなんかないわ、ヴァージル・サリーナス。好きな女の子に「ハロー」とも言えないなんて。―ニューベリー賞受賞作(2018年)
著者等紹介
ケリー,エリン・エントラーダ[ケリー,エリンエントラーダ] [Kelly,Erin Entrada]
アメリカの作家。Blackbird Fly、The Land of Forgotten Girlsの2作が高く評価される。『ハロー、ここにいるよ』で2018年のニューベリー賞を受賞
武富博子[タケトミヒロコ]
東京生まれ。上智大学法学部国際関係法学科卒業。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あーちゃん
13
話をしている人がどんどん変わっていって 理解するのに少し時間がかかった… 事件が解決してよかったε-(´∀`;)ホッ2021/01/26
うー(今年も遅くなります)
13
外では「うすのろ」家ではなかなか こうらから出てこないから「かめ」と呼ばれ、ダメ人間だと落ち込む内気な男の子。自称霊能者、耳が聞こえない女の子、三人が繋がって、男の子は闇から出てくる。【偶然なんてものはない】たった一言が なかなか言い出せないもどかしさを感じながらも 清清しい読後感。【人生を一変させるのに多くの言葉は必要ない】「ハロー」って良いな。2020/03/14
waraby
8
じんわりと心にしみる良作。フィリピン系アメリカ人で引っ込み思案のヴァージル、おそらく白人の少女ヴァレンシアは、ヴァージルと同じ学校で耳が聞こえない。別の学校に通うカオリは、日系アメリカ人。いじめっこのチェット。11歳から12歳の子どもたちの数日間のお話で、それぞれの個性がユニークで読みごたえがある。ヴァレンシアの話は、すぐ前に読んだElDeafoを思い出しながら読んだ。2020/10/30
art_mr
7
引っ込み思案のフィリピン系のヴァージル、耳の聞こえない少女ヴァレンシア、日系三世で霊能が大好きなカオリとその妹のユミ。悪夢をみる相談を受けていたカオリが、時間に正確なヴァージルが現れないことを機にヴァレンシアとユミとともに捜索に乗り出す…。井戸の中で考え、恐怖の中助けられたことで、自分の意思を口にできるようになったヴァージルの成長、カオリと友達になれたヴァレンシアは、宇宙的な発言があっても「理解しようとしないとね」という姿勢が友達関係の始まりを予感させる。ヴァージルとも友達になれそうな希望的終幕。2024/08/18
timeturner
6
周囲の人間と違っているために生きづらさを感じている子供たちが友達の助けを得て暗い場所から脱出する話。フィリピン民話や霊感少女も登場し、ちょっと幻想的でユーモラスな読み心地。それにしても、良きにつけ悪しきにつけ親の存在って重大だなあ。2020/09/21