内容説明
ピーターは、死にかけていた子ギツネを助ける。それ以来、パックスと名づけられたキツネとピーターは、ずっといっしょに生きてきた。でも、別れなければならなくなり…。運命に立ち向かうことの大切さを教える、胸を打つ感動の物語。
著者等紹介
ペニーパッカー,サラ[ペニーパッカー,サラ] [Pennypacker,Sara]
アメリカ合衆国で著名な、子どもの本のベストセラー作家。作家になる前は、画家としても活動していた。マサチューセッツ州ケープコッド在住
クラッセン,ジョン[クラッセン,ジョン] [Klassen,Jon]
1981年生まれ。カナダのイラストレーター、作家。マニトバ州ウィペグ在住。2013年『ちがうねん』(クレヨンハウス刊)でコールデコット賞を受賞
佐藤見果夢[サトウミカム]
1951年、神奈川県生まれ。公共図書館勤務を経て、児童文学及び絵本の翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
61
YA。死にかけた子ギツネを拾いパックスと名付けたピーターは、家族のようにパックスを可愛がっていた。母のいないピーターとパックスは深く心を通わせる。しかし父が戦争に行くことになり、ピーターは祖父の家に疎開することになった。パックスを森に返すことにする。森に置き去りにされたパックスはピーターが迎えに来てくれると待ち続ける。ピーターも思い直し、パックスを探しにひとりで森に向かう。野生のキツネに出会いとまどうパックスと、途中で足を骨折してしまったピーター、交互の視点で物語は進む。▽良本。ラストに泣けてしまった。2019/09/25
ナミのママ
45
『ダ・ヴィンチ』で知った新刊ですが、児童書扱いになるのでしょうか?図書館予約も読メの感想も少ない本でした。少年とキツネの話なのですが・・・反戦の意味もあるのか戦争が背景にあります。登場人物の言葉がスピリチュアルでもあります。深く読むと意味深いものが多々ありました。出版社のネームバリューもあるのでしょうが、もう少し取り上げられても良いかなと思います。もう一度読み返したい本でした。2018/04/27
わむう
28
挿絵がジョン・クラッセンということで興味を持ち読んでみました。少年ピーターとキツネのパックスの絆の物語。事情があって離ればなれになってしまいますが、再び会うために懸命に生きる姿が章ごとに交互に描かれている形式で話は進みます。動物と人間との愛の物語というよりは反戦小説だと思います。映画化されるらしいので観てみたいです。2019/12/07
マカロニ マカロン
24
個人の感想です:B。『ドリトル先生アフリカへ行く』読書会参考本。どこかの国で内戦が起き、赤ちゃんギツネの頃から飼っていたパックス(平和)を手放した少年が、激しく後悔。疎開先の祖父の家を抜け出し救出に行く。ドッグフードで育ったパックスは獲物を捕まえられないし、芋虫は食べれない。やがて仲間を見つけるが地雷原やコヨーテに襲われる。ピーター少年とパックスの視点の話が交互に進行していく。森の中で骨折した少年を救った、戦争で足を失った元衛生兵のヴォラの「世界の歴史で正しくない側に立って戦った人はいない」が痛烈な皮肉だ2024/12/24
みよちゃん
18
少年とペットだった狐の別れ。孤独だった少年と独り暮らしの女性、そして父と戦争、自然を破壊する戦争、読んでいて、心が折れそうだった。この結末で良かったのだろうか?愛をさがして、キツネのパックスと少年の幸せを願わずにはいられなかった。2019/05/23
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