内容説明
「もう待てないんです!あの女に立ち向かうのは、ぼくの定めなんです」―最強の“魂食らい”イオストラと対決するため、トラクは決死の覚悟で幽霊山へと入っていく。あとを追うレンとウルフ。イオストラの恐ろしい企みとは?!全世界注目のシリーズ、圧倒的な感動をよんで、ついに堂々の完結。
著者等紹介
ペイヴァー,ミシェル[ペイヴァー,ミシェル][Paver,Michelle]
オックスフォード大学で生化学の学位を取得した後、薬事法を専門とする弁護士になる
さくまゆみこ[サクマユミコ]
出版社勤務を経て、現在はフリーの翻訳家・編集者。青山学院女子短期大学教授
酒井駒子[サカイコマコ]
東京芸術大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
360
いよいよ最後のイオストラとの対決。前巻のシアジの方が強敵だったようにも思えるが、子どもたちがRPGでいう最強の「ラスボス」という設定でなかったのは、むしろ好ましいことかもしれない。結末は、ダークの登場以降はほぼ予想通りだったが、それこそがというか、それ以外にはないエンディングを迎えてまずはめでたしめでたし。久しぶりに読むファンタジーだが、私たちの日常から「魔法」が消え去っていたことにあらためて気づく。私たちは「物語」と「魔法」を必要としているのである。少なくても、時々は。2022/11/29
Rin
72
【図書館】シリーズ最終巻。今回もやはり重く暗く、苦しい展開。トラクの年齢を考えるとくじけてしまってもおかしくない、そんな現状にも迷ったり間違えたりしながらも最後にはきちんと向き合う強さに頼もしさを覚えた。そして、やっぱりウルフには心を打たれる。絶望すら感じる状況でも兄貴であるトラクのために、自身を顧みず行動できるのはウルフだからこそなのかも。オオカミは仲間を見捨てないという言葉が、きっと子供にも受け継がれていくはず。最後は重い空気を軽やかにしてくれたリップたちも含めた、仲間たちの旅が明るくてよかったです。2017/12/17
Rosemary*
54
【ファンタジー・フェス☆Angels】参加中。ついに迎えた最終巻、巻を追うごとにトラクもレンも成長していくわけだが、何と言ってもこのシリーズは、ウルフの存在が大きい。常に仲間や家族を思い、心憎いほどの気遣い。黒毛も小石も無事で本当に良かった。みんなの心の動き、葛藤、森の中の生きとし生けるものや6000年前の自然の中での生活描写がほんとに素晴らしく、人生の岐路に立たされた時の選択どれも大満足でした。2015/10/25
榊原 香織
51
太古の北欧シリーズ6(一応最終巻、でも最近続巻が出ましたね) 迫力あって面白かったです。 オオカミ素敵2023/12/20
美紀ちゃん
45
面白かった!とてもとても良い結末だった。黒毛も小石も生きていて良かった。シリーズのはじめ12歳だったトラクは立派になり、ウルフもお父さんになり、成長していく物語はいいね。すがすがしい。6000年の昔の古代の話だけれど、とても良く描かれていて、想像しやすい。レンが黒毛を助けるために雪山に残ったシーンも良かった。本当はトラクに早く追いつきたくて迷っていたけど、レンの判断は正しかった。レンの考え方も大人になったなぁと思った。このシリーズとても素敵な話だった。児童書だけど、大人も感動できる話。2013/07/27