内容説明
本書では、絵本版で採録されていなかった1920年から1924年までの5年分、そして1939年から1943年までの4年分が新たに加えられ、前回は割愛されていた部分を含め、手紙の全文が紹介されています。サンタのふるえ文字や装飾文字、行間、余白に施された飾りやイラスト、手作り北極切手や封筒、興趣尽きない水彩画の数々、北極グマの折れくぎ文字など絵本版になかったものも含め多く紹介されています。
著者等紹介
トールキン,J.R.R.[トールキン,J.R.R.][Tolkien,John Ronald Reuel]
1892‐1973年南アフリカ生まれ。両親の没後、苦学してオックスフォード大学のエクセター・カレッジを卒業。リーズ大学教授を経て、1925年からオックスフォード大学教授。中世の英語学と文学を中心に講じる。『指輪物語』『シルマリルの物語』などの著書は、全世界で40ヶ国語以上の言語に翻訳され、多くの読者に愛され続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mii22.
68
J.R.R.トールキンがサンタになりすまして、4人のわが子に書き送ったプライベートなクリスマス・レター(1920年から1943年)を一冊の絵本としてまとめられたもの。サンタの自画像、住居、暮らしぶりを味のある自筆の水彩画で描き北極から送られたことを想定した趣向を凝らした手紙や封筒切手に父親としてのひそかな楽しみが感じられる。内容からは子供たちの成長や戦争の影まで想いの詰まった贅沢なクリスマス本。子供たちが一人また一人と「くつした」を卒業していく様子は成長を喜びながらも切なく淋しさを感じずにいられない。2019/12/07
アクビちゃん@新潮部😻
45
【図書館】読み終えてから「指輪物語」「ホビット」を書いたトールキン作と気付きました!なので、内容がステキなのは勿論の事、絵もステキです☆でも、1番ステキなのはトールキンの息子さんへサンタクロースになりきって手紙を書く想いがステキです(✪▽✪)2016/12/21
tokotoko
35
クリスマス向けに図書館から借りてきてた絵本、最後は、Father Christmasからの手紙です。何と15年分もあります。実物?の手紙の字は、ふるえてガタガタです。だって、サンタさん、1927才越えてるって!絵もとっても上手です。北極には仲間もいます。でも敵もいて、攻撃されたりもしてます。けれどどんな時も、送る相手にずーーっと愛情や友情、いたわりや励まし、そして、ユーモアを忘れず入れて封をし続けたサンタさんを思うと、感動です!サンタさんがどなたか?誰に送ってたのか?来年のクリスマスに、ぜひ読んでみてね!2014/12/25
昼夜
32
今まで指輪物語の著者としてしか知らなかったJ.R.R.トールキンの子どもたちに対する父親の眼差しの温かさに溢れていてサンタクロースってやっぱりお父さんのイメージなんだなって再確認しました。2011/12/08
マッピー
22
クリスマスに読めてよかった。この本は、『指輪物語』で有名なトールキンが、サンタクロースとして自身の子どもたちにあてて書いた手紙を収録したものです。子どもたちはサンタさんからの手紙をどれほど楽しみにしていたのでしょうか。ふんだんに挿入されているイラストは、細部までしっかり描き込まれていて、眺めていても飽きない。子ども時代の幸福を、親としてこれほどに演出できる幸せ。永遠じゃないからこそ美しい。2022/12/25