内容説明
恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ―。世界中のヤングを熱狂させた、不滅の傑作ファンタジー。旧版の訳にさらに推敲を加え、新たに『追補編』を収録した「新版」です。トールキン生誕100年記念出版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
syota
39
この巻ではフロドが出てこないが、その代わり他のメンバーたちが持ち味をフルに発揮して大活躍。サルマンとローハン王国の激突が中心だが、映画版とは異なっている点もあり飽きずに楽しむことができた。今までフロドの腰巾着状態だったピピンとメリーが初めて存在感を発揮したことと、本来水と油のはずのレゴラス(エルフ)とギムリ(ドワーフ)がすっかり名コンビになっているのが印象的。主役であるフロドとガンダルフだけでなく、脇役キャラが軒並み魅力的なことは、この作品の美質だと思う。[G1000]2018/02/04
爽
16
どうなることかと思ったけど、みんなよく耐えたなあ。心強い味方が次々と現れて、色んなことが一気に起こった巻だった。正直、これで話が終わるんじゃ?と思ったが、そんな訳はなく。フロドどサムの行方も気になるし、もう誰も欠けることなく進むといいんだけど。2018/12/24
はる
11
図書館本。モリアで魔法使いと別れ、この巻早々でもう一人脱落。指輪の魔力は恐ろしい。(この巻では指輪所持者は何処?状態)散り散りになりながらも進む。縁あるものに出会いながら。レンバス、エントの水、パイプ草、戦さの中でも食べものと嗜好品は大事。そして、ひたすら駆け足の旅。ピピンとメリー、走ったり担がれたり馬に揺られたり…。2015/04/15
温
11
映画「ロードオブザリング」を観て、サルマンとガンダルフってそっくりやん!と思っていたら、原作から二人は似て非なるもの、という設定だったのですね。納得。この巻はメリーとピピンがオークに連れ去られたり、ローハンにサルマンの軍勢が攻め込んできたりと、ハラハラさせられる展開でした。フロドとサムについては触れられていなかったので、二人はどうしているのか気になります。映画は観ましたが、尺の関係か省略されていたところも多かったようで、原作も新鮮な気持ちで楽しめました。2014/06/29
東の海月
10
主人公が出てこないにも関わらず、どんどん世界が広がり、深くなり、面白さは増すばかり。ピピンとメリーの場面は行動や会話がくだけた調子で読み進めやすかった。そしてエント達の底知れなさが、少し怖いと同時に非常に魅力的。2023/02/03