出版社内容情報
紀元前3万年、旧人ネアンデルタールの部族に拾われ育てられた、新人クロマニヨンの少女エイラ。容貌、心情、考え方の違いは、エイラの成長とともに軋轢を増し、エイラは部族のなかで孤立してゆくー。遥か太古の人々の冒険とロマン。世界中が熱く注目する壮大な大河小説。 中学生~
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文庫フリーク@灯れ松明の火
80
ネアンデルタール人の一族で女は、素直で、従順で、慎ましく、謙遜であることが当然とされた。又、氏族の伝統によれば武器を用いた女は死と定められていた。イザから薬師の手ほどきを受けながら、偶然覗き見た石投げ器の訓練と、捨てられた石投げ器を手に入れたことで、エイラはその訓練に励む。一族の老人ゾウクから余った皮を貰い、新たな石投げ器を作ったエイラは一族の誰にもできない、連続して石を放つ技を会得する。忙しく働く女たちから離れ、草原へ歩きだしたブラウド(リーダー・ブルンの嫡子)の子、ブラクをハイエナが襲う。ブラクを→2014/09/25
punyupunyu
14
旧人類の中で育つ新人類のエイラは、彼らの伝統・慣習を無条件で受け入れることはできず、シバシバしきたりを逸脱した行動をとってしまう。破天荒ではあるけれど、彼女の勇気ある行動と礼儀正しさは徐々に周囲の理解を得て、少しずつ部族に馴染んで行く。ただ一人、リーダーの子ブラウドのみは憎悪を募らせる。エイラの非常識な行動は悩みの種であるが、リーダー、ブルンは常に老熟かつ斬新な判断を下す。息子、ブラウドの狭小で狂気的な器とは対照的で、本編では上巻に比べてリーダーとしての器の大きさを強く感じました。2014/11/08
詩歌
5
日本人は性差による体格、骨格の差が小さい。ネアンデルタールの社会でクロマニヨン女性なら脅威だろう。もっと強気だったらはたして生き残れただろうか。2014/04/01
あか
4
計10数巻ありますが読書メーターには登録されていないようです。あまりに面白いので夜も寝ず一日で5.6冊を貪るように読みました。2010/04/01
びっぐすとん
4
図書館本。なんだかあからさまな男尊女卑で嫌になってくる。エイラが氏族の掟を破って、女だてらに武器を使い狩りをする。そしてエイラの妊娠!時代が違い過ぎるし(時代考証は難しいし)、現代人の感覚で批判することは出来ないけど、この時代は生死に直結するから、リーダーの権限とか集団のルールが強いんだろうな。大きく話が動き出しそう、下巻が気になる。2017/02/10