内容説明
「恐れるな、これが“闇”の最後の追跡なのだ」―ついにおとずれた“闇”との決戦。運命を担うのは、たった六人の“光”の仲間たち…時と伝承の織りなす壮大なファンタジー最終章。
著者等紹介
クーパー,スーザン[クーパー,スーザン][Cooper,Susan]
1935年イギリス生まれ。ファンタジー作家。オックスフォード大学を卒業後、『ロンドン・サンデー・タイムズ』のジャーナリストとして活躍した。1963年にアメリカに移住。「闇の戦い」シリーズは代表作で、シリーズ中の『灰色の王』でニューベリー賞を、『光の六つのしるし』でボストングローブ・ホーンブック賞を受賞している
浅羽莢子[アサバサヤコ]
翻訳家。東京大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Norico
13
シリーズ最終巻。ウィルはさすが古老だけあって、よくある冒険もののように、大切なこと忘れたり、やっちゃいけないことやって失敗、みたいなパターンがない。光と闇の対決だけど、ジョンやジェーンたち兄妹、ブラァンという一般の人間たちが決断していくことが重要なんだろう。ブラァンは一般人ではないけども…。メリマンの正体も分かってすっきり。2021/07/11
りー
10
圧倒的なイメージ。ファンタジーのあらゆる要素がここに詰まっていて、一言で言えば「やっぱり超好き!」です。小学生の自分が今の自分に重なる不思議な感覚で、物語の色彩や音・感情を味わうことができました。昔よりブラァンのカッコ良さがわかるようになったなー。名シーンは色々あるけれど、ウィルのボーイソプラノが山々に響きわたりこだまする“山々唄い”の場面は本当に描写が凄い。光と闇の戦いや人間の立ち位置など、賛否が分かれる物語ですが、このイメージの奔流には逆らえない。ウェールズ、いつか必ず行きたいです。2019/03/21
ヴェルナーの日記
10
著者による「闇の戦い」シリーズの最終巻に当たる。最後の戦いに臨むに当たり、本シリーズに関わった登場人物たちが再登場し、それぞれの見せ場を作っている。エンターテーナー性を強く感じた本作であると感じた。本作シリーズを通じてモチーフとなったアーサー王の物語を再び、今度はじっくりと読んでみたくなった作品。2014/09/14
シュウ
6
映画を見て、このシリーズについて知った。映画と原作とでは雰囲気違うことにびっくり。『コーンウォールの聖杯』を先に読んでいたことは正解だったようだ。アーサー王伝説を絡ませての話は嫌いじゃない。2014/03/06
mayuri(Toli)
6
このシリーズは日常の中に溶け合った<光>と<闇>、ファンタジーの書き方が本当に秀逸だと思います。こう言ったファンタジーを完結させた、あるいは完結まで読んだということは、作者にも読者にも大きな財産になると思いました。ファンタジーとして、一度は手にとって見て欲しい作品です。描写というと、特に失せし国での描写が、とってもファンタジックで秀逸。ラストと並び、この本の白眉といっていいかもしれません。賛否両論あるようですが、とにかく、傑作。ぜひ一度読んでみてください。2012/11/24