出版社内容情報
ある日、みなし子の赤ん坊を拾い上げたシーラスは、それをきっかけに家庭生活からはじき出された「弱者」を集め、彼らが自由に生きられる村を作ろうと思い立つ。そして山にたった一人で住み、死のうとしていた奇妙な老人セバスチャンと出会ってー。 小学校高学年~
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
8
ひょんな事から捨て子を拾ってしまったシーラスはまわり中の、特に金持ちのブランク氏の孤児院に預けて来いという態度に腹を立て、弟にする決心をする。ブランク氏は自分の価値観に合わないものは眼を向けようとしない尊大な大人達の一人。シーラスを教育したいと思っているのは単なる自己愛で、その方がお前のためなんだというセリフも実はシーラスのためでなく、自分のためなんだということに気付いてない。頭も切れれば口もたつ超天才少年シーラスはおじいさんやおばあさんだの家にいるものを調達してくるのだ。1990/09/22
ペミカン
4
一番好きな巻です。捨て子を拾ったことから始まる騒動。弧老院でおばあさんも拾い、舟や廃墟の山里とおじいさんを手に入れる・・・野生児シーラスが自分の家族を創る十日ほどの物語。いつも通り荒っぽい取引だけど、人間の命の平等をしっかり教えてくれる主人公なのです。2010/01/18
斑入り山吹
2
出だしからのけぞった!人助けをどうしてもしないわけにはいかないシーラスって、けっこう損な性分!?(そうでないと、話は面白くないけど。)2010/05/18
八角屋
1
再読。一気に守るべきものが増えたシーラス。たった15歳で5人もの人生を預かる。無計画ではないけれど、先の見通しがそれほどないのに、家族と村を作るというその行動力はスゴイ。クリスティーネを選んだのは正解だった。再読でストーリー知ってるのに、いちいち感心してしまう(笑)2024/05/27