出版社内容情報
繁栄を誇るウサギのエスターハージー伯爵家に一族存亡の危機が…みんな体格が小さくなってきているのだ。そこで伯爵は王子に命じ、大きいウサギのお嫁さんを探す旅に出立させた。王子はベルリンへむかう。そこには大きな壁が…。世界的な人気画家ゾーヴァのカラー挿絵を多数収録。 小学校中学年~
内容説明
繁栄を誇るエスターハージー伯爵家に一族存亡の危機が…そこで王子はお嫁さがしの旅に出た。
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日曜日のクマの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
(C17H26O4)
75
ハージー、ハージー、って思わず発音練習しちゃったよ。ハーはながーくのばしてジーはやさしく。豹柄パンツに魅了され、だぼだぼなのに履いてみちゃって、鏡の前でポーズをとってる小さなウサギ、エスターハージーの絵がかわいくてたまらない。似合ってるよ。野生的には見えないけどね。ウサギのお嫁さん探しの旅のお話にベルリンの壁の崩壊について描かれていたのは予想外。かわいいお話だけれど、いくつかのことについて、少しだけ考えることを要求するお話でもあります。2020/11/09
らぱん
51
読友さんのレビューに誘われて。本国よりも日本で熱狂的に支持されているゾーヴァの挿絵で主人公はウサギの王子様。ぶかぶかのヒョウ柄のパンツを穿いて鏡の前でポージングするウサギはものすごく可愛かったりする。一族存亡の危機を救わんと祖父の伯爵の命で旅に出た孫の冒険で物語はめでたしめでたしではあるのだが、ウサギから見たベルリンの壁の崩壊が描かれ寓話的側面を持っている。また一族の危機は先天性(遺伝性)の疾患とも捉えられ、名家にありがちな近親婚や血族婚を思わせる。この可愛いらしい絵本は一筋縄では行かないように思う。↓2020/08/05
星落秋風五丈原
49
子だくさんで知られるエスターハージー家の長老は、ある日重大なことに気づく。「一族が年々小さくなっている…」 すわ難病の一族か?と思うなかれ。これはウサギの物語。ところで、エスターハージー家といえば、ハンガリーのれっきとした貴族の一族である。こちらはもちろん人間の話。閑話休題。 長老の解決法は単純明快だった。「大きな雌ウサギと結婚すれば、また大きなウサギが生まれる!」そこで一族の若者達を、花嫁探しのため世界各国に派遣した。2019/09/11
翔(かける)
36
オーストリアの伯爵一家の王子が、お嫁さん探しにドイツへ行く。ベルリンの壁があった頃のドイツなので、第二次世界大戦を経て新時代に向かう混乱が、ちょいちょい見てとれます。『ちいさなちいさな王様』の挿絵画家・ゾーヴァが描くうさぎたちがとにかく可愛い。うさぎ可愛い。しゃべるうさぎを普通に許容している世界ですが、人間の身勝手さがさらりと書かれているので、同じ人間としては肩身がせまかったです。ブルドックに威嚇されているエスター・ハージーがお気に入り(笑)。2018/10/16
小夜風
34
【図書館】ミヒャエル・ゾーヴァの挿し絵目当てで借りました。ウサギから見た「ベルリンの壁崩壊」。壁周辺は小動物たちにとって理想の環境だったなんて、ビックリしました。ゾーヴァの挿し絵が凄く可愛くて素敵でした♪2014/12/04