出版社内容情報
春、テキサスの丘は、美しい青い花でおおわれる。その花には、日照りに苦しむ部族の人々を救うために犠牲をはらった、コマンチ族の勇気ある少女の物語が秘められていた…。力強くカラフルな絵で描く、テキサス州の伝説。 小学校低学年~
内容説明
アメリカ南部、テキサス州の丘は、毎年、春になると、目のさめるような青い花におおわれます。その花は、昔の女性が日よけにかぶったボンネット(帽子の一種)によく似ています。そのため、この愛らしい野生の花は「ブルーボンネット」と名づけられ、テキサス州の州花になっています。先住民コマンチ族の伝説に基づいたこの物語は、ブルーボンネットの由来について語ったものです。同時に、トミー・デパオラの力強い筆致と色彩豊かな絵が、部族を救うために犠牲をはらった女の子“ひとりでいる子”の心を、みごとに描き出しています。
著者等紹介
デパオラ,トミー[デパオラ,トミー][DePaola,Tomie]
1934年、アメリカのコネチカット州生まれ。世界的な画家・作家。プラット学院で芸術学士号を、カリフォルニア工芸大学で芸術修士号を取得。児童向けの本を数多く創作するほか、演劇の舞台装置や衣装デザインを手がけ、いくつかの大学で教鞭もとった
いけださとる[イケダサトル]
1944年、東京生まれ。玉川大学大学院、州立イリノイ大学大学院修了。現在、玉川大学文学部教授。アメリカ文化研究専攻
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感想・レビュー
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魚京童!
10
これで雨が降らなかったらただの犠牲。勝手な行動。結果が伴わなければ意味がないならだれも行動なんてしなくなる。2018/04/29
みさどん
9
トミーデパオラさんに魅かれて、手に取る。インディアンの伝説や祈りは自然や野生の命と共にあって、高潔な感じがする。たった一つの形見をみんなのために犠牲にする名もない少女の話。シンボルの花はブルーボンネット、ルピナスの中の青い種類。ルピナスには縁があるなあ。昨年秋に種から育てて、今年の春が楽しみ。2017/01/04
ヒラP@ehon.gohon
5
白人の迫害を受け、少数民族となってしまったインディアンの伝説はとても貴 重だと思います。トミー・デ・パオラには、世界の民話や伝説についての絵本を含め幅広く絵本 作品を作っているのですが、それぞれデパオラ風の画風の中で展開しているの が少し不思議です。2011/02/18
ちゃ
0
9´002015/01/23
ヂャニスちゃん
0
「この伝説が、ある花の起源についての話であるとしても、私にとっては一人の子ど もの勇気と犠牲の物語なのです。くひとりでいる子〉が大切にしている人形を火の中に くべて仲間を救うという行動は、多くの子どもがしかねない思い切った行動、奇跡を 生み出す献身的な行動を表しているのです。」(作者ノートより)2024/02/10