内容説明
大学の文科系、理科系を問わずすべての学生を対象にした、教養教育のための生物学のテキストである。本書の目的のひとつは、学習を通して「生命」という概念について主体的に問いかけ考えられるようになることである。生物学が発展してきた経緯と基本概念となる科学的生命観について科学史や科学論から説き明かす。そしてDNAの構造と機能からみた生物のしくみ、進化のプロセス、ダーウィンの進化論からドーキンスの利己的遺伝子までを現代生物学の知見をもとに解説する。近年、注目を浴びているiPS細胞に至る研究の歴史と意義についての興味深い解説、さらに生物と環境のあり方について学際的視点にたって論じるなど、新しい時代の生物学を概観している。
目次
第1章 科学的生命観の起源(科学とは;神と目的論の中世 ほか)
第2章 生物のしくみ(生物を構成する分子;機能分子としてのタンパク質 ほか)
第3章 生物の歴史(生命の起源;原核細胞から真核細胞への進化 ほか)
第4章 現代の生命観(現代の進化論;生物的世界像 ほか)
著者等紹介
小田隆治[オダタカハル]
1954年山口県美祢市生まれ。1976年山形大学理学部生物学科卒業。1981年筑波大学大学院博士課程生物科学研究科修了(理学博士)。1985年北里大学医学部助手。1989年山形大学教養部助教授。2003年山形大学教育学部教授。2005年山形大学地域教育文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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