内容説明
本書は、植物細胞の生長を物理的に理解するという生化学の研究手法とは視点の異なった立場から解説した書である。生長に関係する浸透圧や細胞壁の力学的性質、水の流れなどを理解するために、熱力学や粘弾性モデル、流体などの物理学の基礎を理解することが必要となり、これらの解説のために、あえて数式を避けることなく、かつ式の変形の過程を飛ばさずに丁寧な説明がなされている。
目次
１ 成長について（成長のとらえ方；植物の生長 ほか）
２ 浸透圧について（熱力学とは何か；自由エネルギーと化学ポテンシャル ほか）
３ 水の移動（植物内の水移動；水移動とアポプラスト）
４ 細胞壁の力学的性質について（弾性と粘性；弾性と粘性を組み合わせた要素 ほか）
５ 吸水生長のモデル化（細胞壁の性質と吸水生長；力学的性質を支える物質 ほか）
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