内容説明
本書は、光変調器を理解するうえで必要となる物理と数学をコンパクトにまとめた入門的解説書である。光変調器・光通信の基礎的理論を丁寧に解説するとともに、実用化されている技術についても詳しく述べる。解説にあたっては、数学的記述が実用デバイスの動作を説明するうえでいかに役立つかを意識しつつ、式変形等を極力省略せずに丁寧にする一方で、現実のデバイスで起きる揺らぎの影響をどのように抑えるか、変調器を動作させるために必要となる光信号・電気信号をどのように準備するべきなのかといった物理的な問題点についても言及する。さらに、光変調器自体のみならず、光ファイバ通信システム、光応用計測技術を学ぶうえで有用な内容にもふれる。研究者・技術者および光変調器・光通信の基礎をこれから学ぶ学生にとって好個な書である。
目次
1 はじめに
2 電気光学効果による光変調の動作原理
3 各種デジタル変調方式と光変調器
4 光変調によるサイドバンド発生
5 両側波帯変調と単側波帯変調
6 光スペクトルを用いたMZ変調器の評価
著者等紹介
川西哲也[カワニシテツヤ]
1992年京都大学工学部電子工学科卒業。1994年京都大学大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了。松下電器産業生産技術研究所を経て、1997年京都大学大学院工学研究科電子通信工学専攻博士後期課程修了、博士(工学)。京都大学ベンチャービジネスラボラトリー特別研究員。1998年郵政省通信総合研究所(現情報通信研究機構)入所。2004年カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員(兼務)。2015年早稲田大学理工学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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