内容説明
ロールシャッハ・テストとTAT(主題統覚検査)はクライエントのパーソナリティや心理状態などを知るために最も広く使われている投映法である。本書は、長年の臨床経験をもち、ロールシャッハ法の発展と変遷に立ち会ってきた著者によってまとめられた投映法の解説書である。投映法を最大限に生かす方法とその限界を示しながら、心理臨床における投映法のあり方やその可能性を改めて問い直す。さらに豊富な事例をもとにし、実際にプロトコルと解釈例を読み進めながら投映法の考え方を追うことができる。
目次
1章 ロールシャッハ・テストの基本
2章 最近のわが国におけるロールシャッハ事情
3章 神経性無食欲症の男子大学生に施したロールシャッハ・テスト
4章 ロールシャッハのブラインド・アナリシス
5章 ロールシャッハ・テストの解釈例―投映法の効用と限界
6章 TATの解釈
7章 カウンセリングとテスト―TAT解釈例をめぐって
8章 TATの解釈例―テストバッテリーをめぐって
9章 20代男性のTATの解釈例
著者等紹介
氏原寛[ウジハラヒロシ]
学術博士。1953年京都大学文学部史学科卒業。1977年大阪外国語大学教授。1984年大阪市立大学生活科学部教授。1992年四天王寺国際仏教大学文学部教授。1995年椙山女学園大学人間関係学部教授。2002年帝塚山学院大学大学院人間科学研究科教授
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