内容説明
本書は、ロールシャッハ法、ベンダー・ゲシュタルト法、火焔描画法の三つのテスト結果を数値化して心理査定データベースを作成することにより、それを基に得られる人格的特徴、臨床的情報などをまとめた書である。第1部では、著者が考案した心理査定データベースの構造と手順、データサンプリングの立場、採用した28群の臨床例の内訳などを解説し、データベース運用によって作成されるマップの概要を説明する。第2部では、三つのテストのスコアリング手法を詳しく解説する。第3部は、著者が長年蓄積してきた3411の原データベースから、各検索条件による564組の出力マップを、対応する事例や臨床的特記事項などと併せて掲載する。第4部は、このアトラスを自在に使用するための要点と各面からの臨床的索引を載せている。医療、教育・児童福祉、少年鑑別所、家庭裁判所などの臨床の現場で心理査定を行なう臨床心理士や、精神科医などの医療関係者が幅広く活用できるよう工夫した、わが国初の試みの成書。
目次
第1部 臨床査定経験のデータベース化(本アトラスの発想の誕生と展開;本アトラス作成の意図 ほか)
第2部 三心理査定法の検索項目(ロールシャッハ法の採用サイン;ベンダー・ゲシュタルト法の採用サイン ほか)
第3部 アトラス
第4部 アトラス利用の要点と臨床的索引(本アトラスの臨床的利用法;アトラス記入シートの使用法)
著者等紹介
佐藤忠司[サトウチュウジ]
1932年新潟市に生まれる。1955年新潟大学人文学部心理学専攻卒業。1960年新潟県立療養所悠久荘勤務、参事・臨床心理業務担当。1991年新潟心理相談システム開設、主宰し、現在に至る。この間、新潟大学、名古屋大学、秋田大学、放送大学、大妻女子大学で大学院講師。1992年叙勲(保健衛生功労)で勲五等瑞宝章
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