内容説明
本書は、1984年に刊行された『分子進化学入門』の続編であり、多種多様な分野において急速に展開されている分子レベルにおける進化機構の研究から、独創性のある研究成果を選んで、その現状を紹介するものである。遺伝情報の変遷や、生体分子の構造・機能の適応進化、分子の系統関係、種の分岐論など、最近話題となっているテーマの数々が、第一線の研究者によって興味深くまとめられている。
目次
14. 遺伝情報の変換様式とその起源
15. 生物進化におけるtRNAおよび遺伝暗号の変遷
16. 霊長類における免疫グロブリン遺伝子の進化
17. 哺乳動物の遺伝的変異と集団構造
18. ミトコンドリアDNAの遺伝と変異―ショウジョウバエについて
19. 遺伝子の系図と種の系統関係
20. DNA解析とヒトの進化
21. 非天然物に対する生物の適応進化
22. F1F0‐ATPアーゼの活性調節因子の進化
23. 酸素障害防御機構の進化
24. タンパク質の立体構造と分子進化