目次
1 統計力学とは何か
2 確率論入門
3 量子論からの準備
4 平衡統計力学の基礎
5 カノニカル分布の基本的な応用
6 格子振動と結晶の比熱
7 電磁場と黒体輻射
付録A 数学的な補足
著者等紹介
田崎晴明[タザキハルアキ]
1986年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。Princeton大学講師、学習院大学助教授等を経て、1999年学習院大学理学部教授。1997年第1回久保亮五記念賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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shin_ash
7
新人が「統計力学」は大学の専門だった様で分かってると言うので、会話や互いの理解に役立つかもと思って読んで見た。統数研の伊庭先生の話にちょくちょく出てくるので、どう言うものか?と興味もあった。当の新人曰く「熱力学から入った方がいい」と言われ、オススメの田崎先生の「熱力学」を読んだ上で本書を読んで見た。私には猛烈に難しく理解したとはとても言えない。しかしながら、雰囲気程度は味わえた気がする。量子論や解析力学、ベクトル解析等が道具として普通に登場するので、理系の基礎が欠落してる私には辛かったが、こう言う数学的な2023/09/09
Taizo
3
過去読んだ教科書の中でもトップレベルの面白さを誇る。統計力学のみならず、物理学における理論の役割とはどういうものなのか、その態度に関して筆者の思想が明確に描かれている。数式や論理展開に関してもほぼ行間を読む必要はなく、初心者にも改めて学び直す人にも適しているのではないか。 少なくとも私は統計力学とはここまで面白いものだったのかと、今更ながらに実感したので既に学んだことのある方にも非常にオススメできる一冊。2018/09/01
pintarou
2
物理の解説は冗長・冗舌な一方で、数学の説明、式変形などは省略も多く(「容易にわかる」など)両極端。ただ、全体としてはわかりやすく、黒体輻射への応用などは読んでいて楽しかった。2024/01/16
kou
2
最近、物理や数学を久しぶりに学びたくなって数年ぶりに再読したが、やはり名著だと思う。 式展開が非常に丁寧なことに加えて、導出された数式の解釈について初学者でも納得できるように書いてあり、冒頭で書いている通り「誤魔化しがない」内容だと思う。 統計力学というと、どうしても望んだ結果を得るための形式的な計算というイメージがあるが、物理としての本質は何かというのをはっきり言い切っており頭がすっきりした。 著者の物理学や自然科学に対する思想には、この本の内容に限らず、広く科学というものを考える上で影響を受けた。 2021/10/15
gojo
2
確率を使う根拠が最初に示されているため、地に足ついた状態で先に進むことができる。計算も詳しく書かれているため、非常に助かる。
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- 和書
- アバラット 〈2〉