内容説明
本書は、X線天文学という比較的新しい分野について、その幕開けの頃から研究に携わってきた著者が、豊富な体験に基づいて執筆した読物である。可視光や電波では得られなかった宇宙像が、X線観測を通して生々と描き出される。各国の人工衛星の活躍や最新のデータを挙げて、超新星残骸から、中性子星・ブラックホールへと移りゆく、宇宙の様々な姿の謎に迫っていく。
目次
1 X線が変える宇宙像
2 超新星爆発とその残骸
3 かに星雲とその仲間
4 高温プラズマが満たす銀河
5 銀河団を包む高温ガス
6 銀河中心の謎
7 回転する中性子星
8 年老いた中性子星
9 中性子星表面の核爆発
10 ブラックホールの謎に挑む
11 X線を放出する星々
12 爆発する銀河中心核
13 宇宙の果てを探る
付録(衛星の歴史と生い立ち;宇宙X線を測る)