出版社内容情報
戦火によりチョコレート工房を失い、故郷シリアを追われたハダード一家。難民としてカナダに移住した彼らは、再び小さな工房を構えた。平和と再生の祈りを託してつくるチョコレートはカナダで人気を博し、やがて……
【目次】
内容説明
戦争ですべてを失ったシリア難民一家。彼らが裏庭で始めた小さなチョコレート工房が、やがて国を動かす一大ブランドとなる。その軌跡を描いた感動の実話。
目次
プロローグ
第1部 シリアからカナダへ
第2部 再出発
第3部 ピース・バイ・チョコレート
著者等紹介
タットリー,ジョン[タットリー,ジョン] [Tattrie,Jon]
ハリファックスのCBCのニュース部門所属。キングス・カレッジ大学でライティングの修士号を取得。小説二作、ノンフィクション五作の著書がある
矢沢聖子[ヤザワセイコ]
英米文学翻訳家。津田塾大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あまね
14
新聞の書評欄で興味を持ちました。シリアの難民については当時ニュースや新聞でも連日のように報道されていました。その頃を思い出しつつ、今もなお戦禍の絶えない世界を思うと心から平和を願います。そして、難民となり故郷をなくし、新しい土地で根を張っていくことがどれだけ大変なことか…。文中に『何もかもそろっているのが普通だと思い込んでいる。だが、そんな生活ができる人は地球上の二割に過ぎない。残りの八割はそういうものを必死になって求めている。』との記述があります。深い言葉です。2026/04/19
金吾庄左ェ門
10
難民と言えこの人達の場合、教育水準が高かった事がその後の成功に影響していると思います。シリアでチョコレートの製造・販売で財を成したイサム。政治にさえ関与しなければとの思いで続けた事業も内戦で全てを失い、レバノンでの逃亡生活へ。しかし息子で医者志望のタレクが少し英語を話せた事で厳しい審査があったもののカナダへの移住が決定。受け入れてくれたカナダの人達の支援もあり、失意の中だったイサムももう一回チョコレートで頑張ろうと奮起します。あと、本書で紹介されるモーゼス・コーディの本は和訳されていないのですね。2026/08/07
お抹茶
3
シリアでハダト・チョコレートを経営し,成功していたイサム・ハダトだが,シリア内戦で家も工場も奪われた。医者を目指した息子のタレクは難民としてカナダに渡り,家族を呼び寄せ,そこでチョコレートブランドを立ち上げる。ハダト一家の不屈と報恩の精神はもちろん,難民を歓迎したアンティゴニッシュの人々の温かさ,難民に寛大なカナダが繋がり合って幸福を築いていく。「カナダに着いた瞬間から、新たにやってきたカナダ人として扱ってくれた」,こういう国がどれほどあろうか。与えるほうが幸いである―これは宗教を問わないと感じた。2026/03/03
jotadanobu
2
ここ10年、20年の話だということで、自分の「その頃」を思い出しながら読む。難民になるとは手足をもがれるようなものだと書いてあったが、その一端が一つの家族のストーリーから伝わってきた。それでも受け入れ、諦めず、乗り越えてきた一家と、カナダの温かい人々の力強さ、美しさに胸を打たれた。道徳の授業にできないだろうか。熱い気持ちのうちに、一度乗り出してみよう。2026/02/22
linbose
1
★★★☆☆ シリア難民とカナダの受入れコミュニティを取材したノンフィクション▼カナダ政府の広報戦略に乗っかったようにも見えるが、アンティゴニッシュ運動という協同組合活動を背景に持つ受入れコミュニティに扶助の精神が根付いていることはよく分かる▼トップクラスの成功物語で、そのような事例ばかりではないだろうが、トルドーから一般市民に至るまでの多くの善意と難民側のコミュニティに対する貢献の意識が暖かい物語を産んだ▼時にはこのような物語を読んで、そのような事例の先に紛争のない世界があるかもななどと思ってみるのもいい2026/09/09




